オープンクラウドの基礎知識[6]日本国内でも広がるデータセンターのオープン化「Open Compute Project」
EnterpriseZine / 2013年5月28日 7時0分
クラウドコンピューティングの普及により、データセンターの需要は拡大し、世界各地で規模の経済(スケールメリット)を生かしたデータセンターの大規模化が加速化する傾向にあり、データセンターのオープン化となる「Open Compute Project」への注目が集まっている。
■Facebookが主導する「Open Compute Project」とは?
Facebookは2011年4月7日、オレゴン州プラインビルに建設した自社データセンターで使用しているサーバーのマザーボードや電源、筐体、サーバーラック、データセンターの設計に関する仕様を公開し、ベストプラクティスを業界全体で共有するための「Open Compute Project」を発表した。
「Open Compute Project」は、オープンソースソフトのようにデータセンターやサーバーの仕様を公開し、実際に設計・構築を行い、ナレッジやノウハウの共有を行うエンジニア中心のコミュニティとなる。
「Open Compute Project」よって、大量に同じ仕様のサーバーの製造や調達が可能となり、業界のデファクトスタンダード化が進み、コストを抑えた高効率な大規模データセンター構築や運用が加速していくと期待されている、 Facebookが「Open Compute Project」を推進する背景には、10億人以上のユーザーを抱えるFacebookが、毎月数千億を超えるメッセージの処理や900億を超える画像保存のために、大規模データセンターを構築し、サービス用に標準化された大量のサーバーを安価に調達することが必要となっているためだ。
データセンターへの投資は大規模なコストがかかるため、調達コストと構築コストは事業の収益を大きく左右する。「Open Compute Project」によりデータセンターのオープンソース化を推進することで、様々な事業者が参加し本仕様に適合させていくことで、大規模なデータセンターを規模の経済を生かした低コストで調達、構築することが可能となる。
Facebookは2011年4月7日にオレゴン州プラインビルにデータセンターを開設、2012年春には高温多湿のノースカロライナ州フォレストシティに世界有数のエネルギー効率を誇るデータセンターを開設している。さらに、冷涼な気候を求め2013年春にスウェーデンのルレオにデータセンターを開設、4つ目のデータセンターを米アイオワ州アルトゥーナに建設すると発表しており、2013年夏に着工し2014年に運用開始する予定だ。Facebookでは、これらのすべてのデータセンターを「Open Compute Project」の仕様に基づき、データセンターの建設を進めている。
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