利益を生み出すビジネスモデルに共通する「財務構造」

EnterpriseZine / 2013年7月18日 8時0分

図表14.コスト構造の定義手順

プロダクト革新、顧客インターフェース、オペレーション基盤に続くビジネスモデルの最後の柱は「財務構造」です。今回は、財務構造を構成する2つの要素「収益モデル」と「コスト構造」を一緒にご説明していきましょう。過去の連載は、こちらから。

■ナンバー・テスト(収支が合っているか)を検証するのが「財務構造」

 最初に、ビジネスモデルの全体像のおさらいからスタートしていきましょう(図表1)。価値提案を中心として、右サイドが「価値を提供するためのマーケティング活動」、左サイドが「その価値を作り出すためのオペレーションの仕組み」を表します。価値提案はチャネルを通じて提供され、収益モデルを形成します。他方、リソース(経営資源)を消費するプロセスグループ内の活動は、コスト構造を形成することになります。最終的に、収益からコストを差し引いたものが利益となるわけです。

 第4回目の記事で触れましたが、失敗しないビジネスモデルを構築するためには、ストーリー・テスト(話の筋道が通っているか)およびナンバー・テスト(収支が合っているか)の双方に合格しなければなりません。これまでご説明してきた記事がストーリー・テストを検証するものであるとすれば、今回ご説明する財務構造はナンバー・テストを確認するものであるといえます。

 さて、今回の論点をご提示しましょう(図表2)。

 『ホワイトスペース戦略』を著したマーク・ジョンソン氏(『イノベーションのジレンマ』で有名なクリステンセン氏の同僚)は、利益方程式は以下の4つの要素から構成されると論じています(図表3)。
収益モデル:売上や収益の獲得(価格×販売数量で計算される)
コスト構造:直接費と間接費の割合およびその内訳
1単位当たりの目標利益率:間接費をまかない、目標とする利益水準を達成するために必要とされる1回の取引で獲得すべき利益
経営資源の回転率:売上や収益を確保するために、経営資源を活用するスピード

 ここでは、「収益モデル」と「コスト構造」という2つの主要な要素について話を進めていくことにしましょう。

白井 和康[著]

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