IBMのクラウド戦略は「Dynamic Cloud」―中核はSoftLayer

EnterpriseZine / 2014年3月4日 10時0分

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 先週は、IBMのカンファレンス・イベント「Pulse 2014」を取材するために米国ラスベガスに赴いていた。このイベント、以前はTivoliなどのシステム運用管理製品に関連するソリューションが中心だったが、今年からはそれが大きく変化しクラウドのイベントに。テーマも「The Premier Cloud Conference」となった。

■IBMが目指すのはオンプレミス、オフプレミスが1つとなるDynamic Cloudだ

 今回のイベントでもっとも数多く登場したのは、昨年買収したSoftLayerだろう。IBMは以前からSmarterCloudという名称でさまざまなクラウド関連ビジネスを展開してきた。それが、このSoftLayerの買収で一気に加速。というよりも、SoftLayerを核にクラウドのソリューションを再構築したと言っても良い。

 いまやすっかりIBMに取り込まれた感のあるSoftLayerだが、組織的には買収前のまま独立して動いているそうだ。SoftLayerのCEO ランス・クロスビー氏によると、IBMは買収後も24から36ヶ月はSoftLayerの既存ビジネスを見守る方針なんだとか。SoftLayerがどんなビジネスをしているかを見極めた上で、今後の体制をじっくりと整えるとのこと。

 とはいえそういった動きとは別に、IBM自体はSoftLayerを活用するクラウドシナリオをすでに書き上げている。それを発表したのが、今回のイベント。そのシナリオのキーワードは、「Dynamic Cloud」。これは、いわゆるハイブリッド・クラウドのことだ。とはいえ、たんにオンプレミスとオフプレミスの両方が混在する状況を指すのではなく、オンプレミスとオフプレミスの両方があたかも1つの環境に見えるようするのがポイントだ。

 これまでのハイブリッド・クラウドは、せいぜいオンプレミスとオフプレミスでデータ連係するのが関の山。それぞれは独立した存在だった。OracleやMicrosoftは両方において同一のアーキテクチャを採用しているので、顧客が望めば自由に両者間を行き来できると主張してきた。つまりは、そこがオフプレミスのクラウドしか持たないセールスフォースドットコムなどとの違い。

 IBMの場合は、それをさらに一歩進めた考え方だ。行き来するだけでなく、オンプレミス、オフプレミスのリソースを1つに捉え、動かしたいアプリケーションのワークロードに応じダイナミックに両方のリソースを利用できるようにする。これを実現するには、たんにオープンな口を持っているだけでなくクラウドのアーキテクチャそのものがオープンでなければならない。

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