集中、分散から集中へ、そしてまた分散へ‐「モノのインターネット」が企業ITにもたらす影響とは?

EnterpriseZine / 2014年5月28日 7時0分

 テクノロジー的な観点で「モノのインターネット」(IoT)は企業ITにどのような影響をもたらすのだろうか?単なる規模の拡大という過去の延長線上にある変化だけではなく、今までのシステム設計に対する考え方の根本的変革をもたらす不連続な変化が起こることが十分に予測される。その「不連続な変化」とは具体的に何なのかを見ていこう。(前編はこちら

■IoTはどこが違うのか?

 今までもムーアの法則におおよそしたがってコンピューターとネットワークの価格性能比は着実に向上してきた。それに伴いシステムの規模も拡大してきた。しかし、IoTは、情報システムに単純な規模の拡大だけではなく、質的な変化も要求する。

 質的な変化に関する第一のファクターとして、ネットワークにつながるノードの数が急増する点がある。シスコの予測によれば、インターネットに接続されるデバイスの数は、2020年に500億台に達する(現時点ではおよそ100億台)。

 このような接続ノード数の急激な増加とそれに伴うデータ量の増加は、ムーアの法則にしたがった規模の拡大だけではカバーできない可能性がある。特に、人間の介在なしにモノとモノとが直接やり取りを行なうM2Mの世界では、ノード間の通信量はノード数の二乗に比例して増大するからだ。

 今までのようにエッジのデバイスのデータのほとんどをクラウド側に送り集中処理するという考え方をある程度変えなければならなくなる可能性が出てくるだろう。つまり、一部のデータは発生場所に近いところで処理するという分散処理的な考え方を採用しなければならなくなるということだ。シスコが「フォグコンピューティング」と呼ぶ考え方だ。

栗原 潔[著]

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