クラウド一番勝負!オラクルとマイクロソフト、それぞれの戦略の違いを読む

EnterpriseZine / 2014年7月8日 18時0分

 先週は日本オラクルと日本マイクロソフトが、新年度の戦略説明会を開催した。どちらも重要なキーワードは「クラウド」。とはいえ、そのアプローチにも現状にも大きな違いが見て取れる。

■積乱雲も鱗雲も。オラクルの考えるクラウドにはいろいろな雲がある

 米国オラクルコーポレーションは設立37年。「人間で言うなら一番の働き盛りです」と言うのは、日本オラクル代表執行役社長 兼 CEOの杉原博茂氏。ちなみに、日本オラクルは来年30周年を迎え上場からも15年、こちらもまさに働き盛りの会社だと杉原氏。

 その杉原氏が社長就任時にも掲げたのが「No.1 Cloud Company」になること。2020年の東京五輪までには「クラウドと言えばオラクルになる」と。これが日本オラクルとしてのビジョンであり、米国オラクルコーポレーションの「すべての経営陣がサポートしてくれることになっています」と本社の全面的なバックアップがあることを強調する。

 「オラクルが考えるクラウドは、モダン・サイバーソサエティという課題を包括し人、モノ、金がつながる世界です。IoTもビッグデータもM2Mも入ってきます。人々がクラウドと言えば思い浮かべるパブリッククラウドのイメージではありません」(杉原氏)

 多種多様なクラウドであり、クラウドは1つではないというのがオラクルの認識。PaaS、SaaS、IaaSもあればパブリック、プライベート、ハイブリッドクラウドもある。クラウドとは既存のIT環境を刷新しビジネス環境の変化に対応でき得るようにするものとのこと。そのために、たとえばこれまでのデータセンターをクラウド化するといったことをオラクルはサポートする。パブリック、プライベートクラウドのどちらでも使えるようにするのが、オラクルのクラウドの基本だ。

 「一極集中型でも分散型でもいい。重要なのはデータベースがないと動かないと言うことです。それだけオラクルの役割は重要です。さらにそこには、ポータビリティーが必要です」と杉原氏。このクラウドにはデータベースがないと動かないところこそが、Oracle Database 12cで新たに搭載したマルチテナント・アーキテクチャが効果を発揮するところでもある。

 オラクルの戦略としてもう1つ力を入れるのが、業種特化したソリューション。この領域は米国ではすでに先行しているところ。これを実現するために、すでに多くの業種特化アプリケーションを買収しており、自社ソリューションに取り込んでいる。このあたりのアプローチは、原点回帰的にスポーツを含む25のインダストリーに特化したソリューション提供に注力すると発表したSAPと似たいるとも言えそうだ。さらにクラウドという汎用的なITインフラで攻めるところと、インダストリー特化したソリューションという2本柱はIBMも同様だろう。

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