"ワークスタイル革新"を進める上で鍵となる4つのポイント―全日空 幸重孝典氏が解説

EnterpriseZine / 2014年10月16日 7時0分

 全日空では現在、ICTをフル活用した社内のワークスタイル革新を推進している。その最初の成果として、大きな話題となったのが2012年4月の「全CAへのiPadの配布」だ。その後、全日空ではどのような改革に着手してきたのか。2014年10月9日、10日の2日間に渡り開催された「NTT Communications Forum 2014」では、全日空 上席執行役員 業務プロセス改革室長 幸重孝典氏が登壇し、同社が進める「ICT活用によるワークスタイル革新」の取り組みや、推進していく上で鍵となるポイント、音声コミュニケーションの高度化などの具体事例などが紹介された。

■ICTをフル活用した”ワークスタイル革新”の取り組みを進める全日空

 全日空は現在、社内のワークスタイル革新に取り組んでいる。この取り組みを始めた背景について、幸重氏は次のように説明する。

 「これまで、お客さまとの窓口には最新のICTを積極的に導入してきた一方で、社内の業務環境は旧態依然としており、アンバランスが生じていた。社内にPCは導入したものの、いったん社外に出るとメールや資料を確認できる手段がなく、電話も自席に固定されていたため、業務効率がなかなか上がらなかった。また、他部署と情報を共有できる基盤も整備されていなかった。さらにはCAやパイロット、整備士は常に厚い紙のマニュアルを携帯する必要があり、何かと負担が大きかった」  

 これらの問題を解決するために、同社ではワークスタイル革新のプロジェクトに着手。業務プロセスの改革とワークスタイル変革を社内でリードする組織「業務プロセス改革室」を新たに立ち上げた。プロジェクト立ち上げにあたっては、社内を説得するために投資対効果を示す必要があったが、印刷費や交通費、通信費といった固定費の削減、生産性向上による人件費削減の効果以外にも、執務スペースの削減や、全日空単体だけでなくグループ全体への適用による規模の効果なども盛り込み、より説得力のあるプランを練ったという。  

 実際にプロジェクトを立ち上げた後は、取り組みをよりスムーズに進めるために、主に3つのポイントに留意したという。  

 「効果をいち早く挙げるためには、どうしてもあれもこれも一気にやりたくなるが、そうすると社内の抵抗に遭いやすい。導入効果を見ながら、段階的に進めていくことが大事だと思う。また、自分たちで一から構築したシステムは、カットオーバーした瞬間から陳腐化が始まる。従って、今回のワークスタイル革新の取り組みに関しては、陳腐化を防ぎ、お客さまと同レベルの環境でコミュニケーションが図れるよう、コンシューマITを極力活用することにした」  

 また、新たなワークスタイルを真っ先に適用する職種を、社内で最も人員が多かったCAに絞った。人数構成比が最も多い職種でまずは成功例を作ることで、その後段階的に適用範囲を広げていく際のコンセンサスを社内で得やすくできるという。

EnterpriseZine編集部[編]、吉村 哲樹[著]

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