個人情報、間違えてはいけないポイント

EnterpriseZine / 2014年10月8日 12時0分

新潟大学 法学部教授 鈴木正朝氏

 10月3日、デロイト トーマツ サイバーセキュリティ先端研究所は個人情報保護法改定に関する記者向け勉強会を開催した。ここでは新潟大学 法学部教授 鈴木正朝氏が解説した用語や概念についてのポイントをいくつか紹介する。

新潟大学 法学部教授 鈴木正朝氏

 「誤報に近い」―鈴木教授は冒頭から強い口調で苦言を呈する。個人情報保護に関する報道のなかには個人情報の定義を間違えたまま話を進めているものが多く見受けられるという。この分野は法律的な知識や考え方が必要で簡単ではないものの、誤解が拡散することや誤解したまま議論を進めていくのはやはりよくない。

 鈴木教授は個人情報保護法を研究し、経済産業省の個人情報保護ガイドライン検討委員会作業部会委員を務めるなど、個人情報保護の専門家であり、最近ではプライバシーフリークとして、高木浩光氏、山本一郎氏などとともにより広い層へ向けた啓蒙活動も盛んに行っている。

以下に、鈴木教授により示された、誤解されがちなポイントと正しい解釈を挙げていく。
「個人情報」の定義

 法律としての定義から確認しよう。「個人情報の保護に関する法律」の第2条1項では「個人情報」を下記のように定義している。

 (定義)

 第二条

 1 この法律において「個人情報」とは、生存する個人に関する情報であって、当該情報に含まれる氏名、生年月日その他の記述等により特定の個人を識別することができるもの(他の情報と容易に照合することができ、それにより特定の個人を識別することができることとなるものを含む。)をいう。

 ある情報が個人情報か否か判断するとしたら、次の条件を満たすものとなる。「1.個人に関する情報か?」、「2.生存者の情報か?」、「3.当該情報に含まれる記述等により特定の個人を識別することができるか」、この3つ全てが「イエス」なら個人情報に該当する。加えて「3」が「イエス」でなくても、「4.当該情報と他の情報とを照合することで、特定の個人を識別できるか」と「5.当該情報と他の情報とは、容易に照合できるか」がともに「イエス」であれば、これも個人情報に該当する。

 なお「3」は個人識別情報、「4」は個人識別可能性判断、「5」は照合容易性判断と言い換えることもできる。
個人情報と本人確認情報との違い

 混同しやすいのが「個人情報」と「本人確認情報」の違いだ。本人確認情報は個人情報に含まれるものとなるが、個人情報とイコールではない。具体的に挙げると、本人確認情報とは氏名、自宅住所、生年月日、性別などであり、肖像、身体的特徴や生体情報も含まれる。

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