Salesforceは「WAVE」に乗れるか?―Dreamforce 2014基調講演レポート

EnterpriseZine / 2014年10月21日 11時0分

 セールスフォース・ドットコムの年次イベントDreamforce 2014が始まった。いまや、サンフランシスコのモスコーン・コンベンションセンターで開催されるイベントとしては、最大規模に成長したのではないかと思わせるくらいものすごい数の人々が会場に詰めかけている。CEOのマーク・ベニオフ氏は、この大規模なイベントはセールスフォース・ドットコムから一方的にメッセージを伝える場ではなく、むしろ参加している人たちからの声を聞く場であり、Salesforceを活用し成功している顧客の声を、他の参加者の人たちにも是非聞いてもらいたいという。

■社会貢献をやり続けることが企業価値の向上に
ベニオフ氏

 ベニオフ氏のキーのトートセッションは、ビーチ・ボーイズの生演奏から始まった。ビーチ・ボーイズを選んだのはベニオフ氏自身。彼がハワイや海が好きだというだけでなく、このあと発表する新製品「WAVE」にもかけた選択だったのだろう。

 キーノートセッションの冒頭は、お馴染みとなった社会貢献活動の話題から。セールスフォース・ドットコムの社会貢献活動でいま重要視しているのが「子どもの教育」だ。「学校教育には力を入れています」とベニオフ氏。社会貢献活動を効果的に行うには、企業なりが一方的に何かを行うのではなくそれを受け入れる体制も重要となる。セールスフォース・ドットコムではまずは地元サンフランシスコで広く活動をしており、それをサンフランシスコ市もきちんと受け入れる体制ができている。サンフランシスコ市長のエド・リー氏は「セールスフォース・ドットコムが、街の慈善活動の模範を示しています。チャンスさえ与えれば、子どもたちには大きな可能性があります」と言う。

 セールスフォース・ドットコムでは、学校教育のためにまずは500万ドルの寄付をした。これはIT機器などを購入するためだけでなく、先生など指導者の技術スキル向上にも利用されている。たんにお金を渡すだけでなく、実際に教育現場でITを活用するためにどうすればいいのかを考える。考えるだけでなくセールスフォース・ドットコムの技術者なりが現場に赴き、よりITを活用できるように手助けするところまで行っているのも同社の社会貢献活動の特長だ。

 こういった社会貢献活動は、セールスフォース・ドットコムのビジネスと直接関連するものではない。しかし、結果的には社会貢献活動に積極的な同社のサービスを優先的に使いたい顧客が出てくることにもつながる。さらには、ビジネスだけをやっていたのでは難しい著名人たちとの密なつながりもできている。今回のDreamforceにも次期大統領選に出馬すると噂されるヒラリー・クリントン氏、ミュージシャンのウィル・アイ・アム氏などそれぞれの分野で「大物」とも言える人たちが多数登場している。ウィル・アイ・アム氏はウェアラブル・コンピュータのテクノロジーを活用する新たな会社をスタートするそうで、その発表を今回のDreamforceの中で行う。

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