1つのテクノロジーでは解決しない―IBM流、課題別データベース使い分けのススメ

EnterpriseZine / 2014年11月11日 0時0分

 「ビッグデータは言葉ばかりが先行し、実際の業務はなおざりにされてきたところがあります」と語るのは、日本IBM ソフトウェア事業本部 インフォメーション・マネジメント事業部 ビッグデータ & データマネジメント製品営業部 統括部長の森 英人氏だ。データベースしか持っていないベンダーは、自分たちの製品が「ビッグデータに対応するデータベースで速い」ということばかりを強調する。本質はデータベースの「速さ」ではなく、顧客の問題をどのビッグデータに関わるテクノロジーを使い解決するか。

■OLTPの最適化をすればビッグデータには最適化されない
日本IBM ソフトウェア事業部 インフォメーションマネジメント事業部
ビッグデータ&データマネジメント製品営業部 統括部長 
森 英人氏

 ビッグデータに関わるあらゆるテクノロジーを持っているIBM。それぞれを、目的に応じ使い分けることが重要だと森氏は言う。

 「1つのテクノロジーで、顧客の課題すべてを解決できるわけではありません。OLTPの最適化をすれば、ビッグデータには最適化されません」(森氏)

 たとえば、検索系の処理か更新系の処理かでも解決するためのテクノロジーは異なる。さらに昨日のデータを見たいのかリアルタイムに見たいのか、あるいは1ヶ月分のデータすべて溜めてから見たいのかでも使うべき技術は当然異なる。さらに同じリアルタイムでも、後で帳尻が合う程度のデータの正確さがあればいいのか、あるいはリアルタイムでもデータの高い正確性を求められるかで求められる技術は違ってくる。

 ある銀行では、業務要件の違いからデータ処理パターンの洗い出しをした。結果的には29のパターンにまで絞り込むことができたとか。この銀行では、処理パターンごとに最適な技術を選択し組み合わせていくことになる。

 とはいえ、この銀行のようにすべての業務処理を洗い出す作業に取り組める体力があればいいが、多くの企業はそんなことを行う余裕はない。多くの場合は、深く考えずにベンダーの薦めるままにテクノロジーを選択することだろう。

 そこで顧客がなるべく間違いのないビッグデータ技術の選択ができるよう、IBMではビッグデータに関わる処理をデータベースの視点からシンプルに分類しモデル化している。扱うデータが構造化か非構造化か、さらにはその中間とも言える構造化データではあるがスキーマモデルではないものにまずは分類する。さらに処理がOLTPなのかデータウェアハウスのようなオペレーショナル・アナリティクスなのか、あるいはより高度で深い分析を行うディープ・アナリティクスなのかで分けるのが基本の形だ。
IBMがシンプル化したデータベースの処理モデル

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