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ピエール・カルダンの別荘で披露、ディオールのアーカイブとラフの南仏の記憶【16年クルーズ】

FASHION HEADLINE / 2015年5月13日 9時30分

ディオール15-16クルーズコレクション

ディオール(Dior)は、5月11日、カンヌ近郊にあるパレ・ビュルで15-16クルーズコレクションのショーを開催。

会場となった、テウル・シュル・メールの崖に佇むパレ・ビュル(泡の家)は、建築家アンティ・ロバーグが1970年代に手掛けたピエール・カルダンの別荘。アーティスティック・ディレクター、ラフ・シモンズは、コートダジュールに広がる自然の景観、またこの地で過ごした人々の佇まいからインスピレーションを受け、自由なスピリットと遊び心をディオールのアーカイブと対比させた。

様々なトーンのブラウンやオレンジ、ベージュ、グレー、オフホワイなどのアースカラーを中心としたパレットで構成される有機的なコレクション。ミニ丈のワンピースやスカート、パンツやコンビネゾン、大胆なカッティングのスイムウィアなど、登場するルックは軽やかで爽やかな空気をまとう。

ネットのような素材を用いたワンピースやメッシュのジャケット、裾に掛けて編み目を荒くしたニット、細かなひだのプリーツスカートやドレスも軽さを文字通り表現したアイテム。一方で、直線的なジャケットやロングドレスやスーツなど、トラディショナルでエレガントなアイテムがコレクションに対比を生み出す。

ディオールが受け継ぐアトリエワークは、鉤針編み、スモッキング、パッチワークといった技術により大地、空、海の景色を切り取ったような柄がシンプルシルエットのドレスやコンビネゾンに描かれた。メタリック生地をコラージュした煌びやかな輝きは、水面に反射する日差しのようだ。

パレ・ビュルがメタファーとなった今シーズン。ラフは、「様々な意味で、パレ・ビュルの建築ビジョンは他のどのようなものにも似つかない、非常に人間的であり、際立った個性と軽やかさを表現している。私はこの場所に数年前から魅了され、ここでコレクションを発表できることを心から嬉しく思う」とコメントしている。

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