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差別化が生んだ市場のドーナツ化。その穴を消費者に食べてもらいたい--「THE」水野学、中川淳、鈴木啓太、米津雄介1/2【INTERVIEW】

FASHION HEADLINE / 2015年6月10日 22時0分

鈴木:早い段階でお店を持ったのは正解だったと思っています。自分達やスタッフがお客さまと直接コミュニケーションをする。これしかないっていうくらい、大切なことだと思います。お店は、人を介してお客さまにメッセージを伝えていく場ですね。

■立つ歯ブラシが生まれた理由

――これぞTHEというアイテムを作るときに気を付けていることはありますか

鈴木:「THE TOOTH BRUSH by MISOKA」の例が分かり易いかもしれないですね。まず「歯ブラシとは何か」という問いからスタートします。歯ブラシの機能として、歯を磨くことという以外にも、乾かすという機能も求められている。みんな歯ブラシを乾かすために、歯ブラシスタンドに立てたりコップに立てたりしていますよね。これが証明していることは、歯ブラシをみんな立たせて乾かしたい。でも、これまれの歯ブラシは立っていない。じゃあ、歯ブラシには「立つ」という機能も求められるのではないか…という考えに至る訳です。必要な機能なはずなのに、市場にある商品では実現できていないことを実現させる。これが「THE」的モノ作りの手法の一つです。

水野:僕は、鈴木啓太が作るものは「エモーショナル」と言われるものを「機能」に落とし込んでいるのが特徴的だと思っています。機能や背景をすごく優先させてデザインする人だなと。「THE」では、デザインの前に“THE”を構成する要素を研究している訳なんです。

――“THE”の開発における5つの基準(形状・歴史・機能・素材・適価)の中に「歴史」がありますが、なぜ歴史なのでしょうか

鈴木:歴史的観点というのはすごく考えていますね。歴史の中に“THE”を探しにいっているという感覚もあります。

中川:ここで言う歴史というのは、古くからあればいいという訳ではないんですよね。消せるボールペン「フリクション」とかも、ボールペンの機能の未来を変えた“THE”日用使いのペンだと思いますし。確かに、時代の淘汰を経て残ってきたモノというのは、信用に至るものだと思います。でもそれが必ずしも“THE”になるマスト条件ではないと考えています。

2/2に続く。

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