電通から宇宙飛行士へ…高松聡が訓練の日々語る。宇宙でアートプロジェクト計画
FASHION HEADLINE / 2015年6月22日 20時45分
日本の民間人として初の国際宇宙ステーション(ISS)宇宙飛行士資格を取得予定のクリエイティブ・ディレクターの高松聡さんが、日本時間の6月22日午後4時に、今後の展開についてモスクワ市内のホテルで記者会見を行った。
会見では、今年9月に予定していた宇宙船・ソユーズ号への搭乗を取り止め、引き続きロシア「星の街」で宇宙飛行士資格取得のための訓練を継続することを明かした。また、世界初の有人宇宙旅行を提供しているスペース・アドベンチャーズ社と「宇宙飛行士訓練契約」に加えて、「ISSへの宇宙飛行契約」の締結を発表。現在、スペース・アドベンチャーズ社と当契約を締結している民間人は、Googleの共同設立者であるセルゲイ・ブリン氏と高松さんの2人となり、ISS搭乗民間人としては、8人・9人目の快挙となる見通しだ。搭乗は、2年後から4年後になる予定。
さらに会見では、ISS搭乗時に自身が実行する「宇宙を共有できるプロジェクト」についても発表。複数のプロジェクトを構想中と前置きしながらも、「宇宙から見る地球」の地上での再現と「宇宙から写真を撮影する」ことを地上で実現するという、2つのプランを明かした。地上で誰もが「リアルな宇宙体験」を共有できることを目標とし、16年から本格的にプロジェクトの構想、コラボレートするアーティスト・テクノロジスト・エンジニア・サイエンティスト・企業とのプラン化、機材選定、ソフトウェアの開発などを行う計画だ。
高松さんは今回の決定について、「私がISSで実施しようと考えているアートプロジェクトを実現するには最先端のデバイス・テクノロジーとソフトウェア・テクノロジーが必要です。1カ月の検討の結果、本年9月のソユーズ打ち上げまでには、これらの準備を高いレベルで完了することはできないという最終結論に達しました。そして、十分な準備のあと、最適なタイミングでフライトを選択することにしました」と話している。
高松さんは、電通を退社後、日本初の宇宙旅行代理店SPACE TRAVELを12年に設立。今年の1月からロシア「星の街」で宇宙飛行士訓練を開始した。「新しいタイプの宇宙飛行士」を目指すと話すように、自身のSNSで日々の訓練や生活の様子をリアルタイムで発信している。さらにこの日、これまで体験した訓練の様子を約40分間のビデオで初公開した。
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