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パリで初のランウェイ開催、ヴァージル・アブローの“カットワーク”【16-17AWメンズ】

FASHION HEADLINE / 2016年2月12日 17時0分

オフ-ホワイト c/o ヴァージル アブロー(OFF-WHITE c/o VIRGIL ABLOH)の16-17AWコレクション

カニエ・ウエストのクリエイティブディレクター、ヴァージル アブローが手掛けるオフ-ホワイト c/o ヴァージル アブロー(OFF-WHITE c/o VIRGIL ABLOH)の16-17AWコレクションが、パリメンズファッションウィークで初のランウェイ形式で行われた。

グラフィック、ロゴをモチーフとしたアイテムで「ラグジュアリー・ストリート」という分野を牽引。日本でも発売されるアイテムが即日完売、商品入荷日にはショップに行列、というコアな人気を誇るオフホワイトが、今シーズンのテーマとしてアイテムに記したのは「You cut me off」。さまざまにカットされたモチーフが再びつなぎ合わされるアイデアが、ベーシックなアイテムで構成された。

メンズ、ウイメンズともにオーバーサイズなミニマルシルエットで、素材のドレープもポイント。キャンバス地のロングコートは、黄。赤、青、黒、白とビビッドなカラーで提案され、ビッグサイズのニットのヘムやレザーブルゾンのスリーブに、ブランドアイコンの2トーンのシグナルストライプがあしらわれる。ベルベットブルゾンの背中のグラフィックは着脱可能で、より幅広いマーケットを意識したワードローブで構成された。

テーマ自体は白いキャンパスにカットを入れただけの作品で知られる、1950年代、60年代のイタリア「空間主義(スパツィアリスモ)」の中心アーティスト、ルーチョ・フォンタナからインスピレーションされたものだという。70年代にミラノの服飾産業が大きく発展した時期に、ファッションデザイナーとのコラボで影響を与え、キュビズムとファッションの関わりでもよく知られている。

マルセロ・バーロン同様に、アメリカのストリートカルチャーをメイド・イン・イタリーのクオリティでグローバル展開を図るその背景にあるコンセプトは、なかなか深淵だ。

Text: 野田達哉

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