1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 経済
  4. 経済

リトゥン山縣良和×桐生でニードルパンチを手がける澤利一「ニードルパンチはフリーペインティングと同じ」前編【ファッションが生まれる場所】

FASHION HEADLINE / 2016年3月5日 20時30分


ニードルパンチをしようとした時、レイアウトしてあった無数の端切れが床に落ちてしまうアクシデントが

まるで花吹雪のように散り散りになる端切れを、山縣さんがスマホに納めてあったレイアウト時の画像を元に、その場で並べ直さなくてはいけなくなってしまったのだ。それでも、澤さん夫妻と山縣さんでもう一度端切れを約1時間かけて並べなおし、再びニードルパンチの加工を経てテキスタイルが完成するという出来事があった。

山縣さんは「今日の作業のように、布地に端切れを並べていく作業は、絵を書くときの感覚やコラージュなどのアートワークをしている時の感覚に近いですね。手を動かしながら、イメージが広がっていく感覚です」とその作業を振り返る。

仕上がった生地を見つめる2人。そこにはスワッチ(生地の見本帳)をイメージしてレイアウトされた端切れがニードルパンチの加工を通じて地の布と一体化した姿があった。ただ、1万本もの針で無数に打ち付けられたこともあり、並べた時との状態そのものではなく、色味がやわらかくなったり、また柄のシルエットが少し流れて変わったりと、様々な表情を見せている。目の前で新しい表情が生まれていく“ライブ感”こそ、ニードルパンチらしさであり、長年向き合っても飽きないと澤さんが魅了される理由の一つなのかもしれない。


仕上がった生地を見つめる澤さんと山縣さん

「たまにね、作り手にしかわからないような“遊び”を入れるんだよ」と澤さんはいたずらに笑う。「紐をまっすぐにという仕様書でも、ちょっとだけくるっと丸めてみたりね。それに、こうやってサンプルを作っている時期が楽しくてね。デザイナーとのキャッチボールが出来るから。いつまで経っても初心者の気持ちでこの仕事に向き合いたい。だから、若葉マークを貼ってるんだよ」。という澤さんの言葉に、ニードルパンチの機械に目を向けると、確かに車の“若葉マーク”が。澤さんがワクワクしながら、ニードルパンチを手掛けていることが伝わってくるエピソードだった。

後半は「それぞれの視点で見る日本のファッション、そして世界のファッション」について

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください