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【ファッションの“未来”たちに聞く】いじめられっこは“最強”かもしれない--デザイナー吉田圭佑--2/2

FASHION HEADLINE / 2016年5月27日 20時0分

人がカッコよくなる瞬間って、感情の迷いを振り切って越えた瞬間にあるのかもしれませんね。3月に発表した16-17FWは、そんな彼が金髪にした瞬間みたいな感覚も入っていました。来シーズンはもっと踏み込んで、ここ2シーズンのテーマだった「背伸び」をすることによって隠してきた、心の中の柔らかい部分に向き合っていきたいですね。

ブランドのステップとしては、客層を広げたいなと思っています。着る服としての共感(共有)の幅を広げることで、もっと多くのひとに見てもらいたいし着てもらいたい。一着一着のアイテムの精度の向上も意識していきたいです。いまはスタイリングでの表現の印象が強いですが、一着一着のアイテムに感情を落とし込んでいきたいです。


KEISUKE YOSHIDA 16SS コレクション

ーー5月25日から開催中の伊勢丹新宿店のTOKYO解放区でのポップアップは”制服”がテーマになっていますが、“制服”にはどんな考えを持っていますか?

これは哲学者の鷲田清一さんもおっしゃっていることなのですが、制服って「ファッションと出会うきっかけ」であると思っています。制服を着崩すということが、お洒落に出会う瞬間というか。制服の規則の中で、ネクタイの結び目を太くしたり、シャツのボタンを2個開けて着てみたり。

僕は中高一貫だったので、中学生のときに買ってもらったジャケットを高校3年まで着ました。身長は30cmくらい伸びてる訳です。途中で買い替えればよかったんでしょうけど、丈も短くなって前も留まらなくなって、でも当時だと「やべぇ、これディオール オムじゃん」みたいな(笑)。制服には、大人の装いにはない、独特の若さがあると感じています。だからこそ僕は“制服”に魅せられてしまうんでしょうね。

ーープレッシャーはありますか? またどのようなポップアップになりそうでしょうか。

プレッシャーというよりも、もともとがメンズブランドなので、どうしようかなっていうのはありました。今回は、別注で新しくカプセルコレクションを作ったような感覚があります。そこに16SSの中から制服をイメージしたアイテムを混ぜて展開しています。自分の中で“夏休み”というテーマも設けました。

中学生の頃の男子生徒を思い出して欲しいのですが、中一の頃はスラックスにナイキのスニーカーを合わせたり、バッグのショルダーを長くしてみたりして着崩すんですけど、高学年になると足元はローファーで、ボタンもネクタイもきっちりして真面目に着るようになるじゃないですか。

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