ポラロイドの予測不能な経年変化の美に迫る、写真家トマシュ・グゾバティ展開催。Steidlも来日
FASHION HEADLINE / 2016年6月21日 17時0分
インスタント写真の予測不能な化学反応にフォーカスした展覧会「Tomasz Gudzowaty, PROOF」が、6月25日から7月1日まで東京・代官山のスピークフォー(SPEAK FOR)地下1階・2階にて開催される。
本展は、ポーランドの写真家であるトマシュ・グゾバティの所有している、写真撮影の工程における副産物として認識されていた「Polaroid TYPE 55」というフィルムのインスタント写真を用いた作品群で構成されるもの。「Polaroid TYPE 55」は、大判カメラを使う写真家から熱狂的に愛用されていたものの、すでに生産が中止されてしまった白黒フィルム。同フィルムでは、撮影時にネガフィルムに加え、ネガフィルムからプリントをする前のイメージ確認用の正像のインスタント写真ができていた。そのインスタント写真は、撮影された直後には鮮明な像が現れるものの、時間の経過とともに、予測不可能な偶然の科学反応がゆっくりと進み、図像に思いがけない変化を与える。
本展では、ネガからプリントされた写真とはちがった写真性を含む、このインスタント写真の持つ芸術性にフォーカス。不完全で時に感光不足、または過剰に感光し、擦れてしまったり像が見えにくくなっていたりするインスタント写真の、時間の経過による変化と、予期しなかった繊細な美しさを体感することができる機会となっている。
なお、本展は世界最高峰のアート出版社と謳われるドイツのSteidl社と、同社の設立者であるゲルハルト・シュタイデルとのパートナーシップにより開催されるもの。同展に合わせ、Steidl社が制作した同タイトルの写真集も刊行される。また、同展は全世界の巡回を予定しており、東京での展示が世界で最初の場となる予定だ。
本展を記念し、6月24日19時から20時30分にはトマシュ・グゾバティとゲルハルト・シュタイデルが来日し展覧会場にてオープニングレセプション(一般入場可)が行われる。また、5日の19時30分から21時には代官山 蔦屋書店 2号館1階でブックサイニングイベントも行われる予定。
【イベント情報】
「Tomasz Gudzowaty, PROOF」
会場:スピークフォー 地下1階・2階
住所:東京都渋谷区猿楽町28-2
会期:6月25日~7月1日
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