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【ファッションの“未来”たちに聞く】服を選ぶのは、皆に平等に与えられる試練だと思う。デザイナー横澤琴葉--1/2

FASHION HEADLINE / 2016年6月24日 21時0分

ーーエスモードの卒業製作も、普通の感覚からしてみれば“へんてこ”な感じだと思います(笑)。でも非常に高い評価を頂きましたね?

実は、3年(エスモードの最終学年)になったときに、なんの予告もなしにデザインの先生が山縣良和さん(リトゥンアフターワーズ(writtenafterwards)デザイナー/「ここのがっこう」主宰)と坂部三樹郎さん(ミキオサカベ(MIKIO SAKABE)デザイナー/「ここのがっこう」講師)になったんです。初めての授業で彼らに「人間に着せることをまったく考えてない」、「どういう人に着てもらいたいのかちゃんと考えてるの」という指摘を受けました。それまでそんなこと1ミリも考えたことなくて。でも、いろいろと模索していく中で、あるとき古着のくたびれたTシャツにデニムのショートパンツを履いてたときに「ああ、こういうことなのかな」って気づく瞬間がありました。つまり、自分がいつも着ているものに近い素材、近いデザインで作ればより人に歩み寄った、生々しさが表現できるかもって思ったんです。



それと平行してもう一つ、アイデンティティを掘り下げる作業も同時に進めていて、昔の写真を見返したりしてたのですが、その中の一つに家族写真があったんです。12、3年前の写真の中で、父が胸に「YAMAHA」って書かれていたスウェットを着ていて、すっごくダサくて(笑)。それにピチピチのケミカルウォッシュのジーパンを合わせてて、学校とかのイベントに来ていたんですよ。めちゃくちゃ恥ずかしくて。でも、もしかしたら今の感覚だとかわいいかもって思って、「あのスウェット、自分で着たいから送ってよ」って即実家に電話して。まあ、すでに捨てられちゃってたんですけどね。その頃ちょうどアイテムとしてスウェットも流行ってたし、自分でも着たいから作ってみました。そしたらあのスウェットがメインピースみたいになってしまって、結果としては良かったなと。あの卒業制作を経て、「自分が今着ているもの、着たいもの」をメインのデザインソースに据えるようになりました。

【ファッションの“未来”たちに聞く】誰もが明日着たい服を、今日作れたらいい。デザイナー横澤琴葉--2/2に続く。

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