「拝啓 ルノワール先生―梅原龍三郎に息づく師の教え」が三菱一号館美術館でスタート、ピカソなど約80点公開
FASHION HEADLINE / 2016年8月30日 11時0分
展覧会「拝啓 ルノワール先生―梅原龍三郎に息づく師の教え」が、10月19日から2017年1月9日まで東京・丸の内の三菱一号館美術館で開催される。
日本の洋画界を牽引し、その豪快な性格から“画壇のライオン”と呼ばれた梅原龍三郎。近代化が進み、油彩画が日本に定着した頃の1908年、20歳の梅原は渡仏した。パリでは、先に留学していた同門の安井曾太郎や津田青楓に迎えられ、当初は彼らと交わるが、すぐに東京美術学校出身の高村光太郎や山下新太郎らとも知り合い交流した。
渡仏直後こそ梅原は、当時の流行画家であったキース・ヴァン・ドンゲン、そしてサロン・ドートンヌなどで物議をかもしていたジョルジュ・ルオーに注目。今回東京会場のみ公開される《横臥裸婦》は、ヴァン・ドンゲンの影響を感じさせ、同じアトリエで共に制作していた高村光太郎を驚かせたという。そして、翌年ピエール=オーギュスト・ルノワールに出会った梅原は、ルノワールを師と仰ぎ、師との対話や制作現場から多くを学び、ルノワールの家族たちとも親密な関係を築いていった。また、梅原は後に、ヨーロッパで学んだ油彩画に桃山美術や琳派、南画といった日本の伝統的な美術を取り入れ、個性あふれる豪華絢爛な画風を展開。日本の洋画を確立した巨匠として高く評価されている。
本展は、ルノワールと梅原の作品だけでなく、梅原が蒐集した作品、梅原と親交のあったピカソやルオーらの作品約80点により、近代絵画における東西の交流を紹介。会場では、西洋絵画の模倣ではない、独自の油彩画として確立した梅原の画業を、これまであまり公開されたことのない作品を含めて公開する他、ルノワールと梅原の代表作である《パリスの審判》を同時に展覧。さらに、優れた鑑識眼を持つ「蒐集家」梅原龍三郎が愛蔵したルノワール、ピカソ、ルオーらの作品がまとめて展示される。
なお、本展は、2017年1月24日から3月26日まで大阪のあべのハルカス美術館に巡回する。
【イベント情報】
「拝啓 ルノワール先生―梅原龍三郎に息づく師の教え」(東京会場)
会場:三菱一号館美術館
住所:東京都千代田区丸の内2-6-2
会期:10月19日から2017年1月9日
時間:10:00~18:00(祝日を除く金曜、第2水曜、1月4日~6日は20:00まで、)
※入館は閉館の30分前まで
料金:一般1,600円、高校生・大学生1,000円、小・中学生500円
休館日:月曜日(但し、祝日の場合は開館)
※年末年始休館12月29日~2017年1月1日
「拝啓 ルノワール先生―梅原龍三郎に息づく師の教え」(大阪会場)
会場:あべのハルカス美術館
住所:大阪府大阪市阿倍野区阿倍野筋1-1-43 あべのハルカス16階
会期:2017年1月24日~3月26日
時間:火~金10:00~20:00、月土日祝10:00~18:00
※入館は閉館の30分前まで
休館日:1月30日、2月6日、13日、20日、27日
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