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2年振りの開館、東京都写真美術館が大規模リニューアル。記念展「杉本博司 ロスト・ヒューマン」開催中【Report】

FASHION HEADLINE / 2016年9月7日 11時0分

そして最後に登場するのは、10年以上にわたり杉本が取り組んできた〈仏の海〉。文明の終わりを感じさせる本展を、「最後は仏様の救いで締め括ってほしい」という杉本の意図が込められた構成だ。これは京都の蓮華王院本堂(通称、三十三間堂)の千手観音を、創建当時の理想的な光で見てみたいとの想いから誕生した作品であり、夏の10日間、早朝5時半より3時間の入堂許可のもと撮影を遂行。朝日を浴びて輝く千本仏は想像を絶する美しさだったといい、輝く仏像に囲まれひとり佇んだとき、「死とはこのように訪れるものなのだ」と予感したという。モノクロに映し出された千本仏は、蛍光灯の光に晒され肉眼で見るそれよりも、ずっとリアルで厳かである。

杉本は本展を、「写真からもアートからもはみ出した展覧会になったと思う」と話す。「〈今日 世界は死んだ もしかすると昨日かもしれない〉は、こうなってはいけないという警鐘を鳴らす意味を持つ。学者が論文で発表するのとは違った形で、アーティストとして、“モノ”に語らせアートとして表現することで問題を提起したかった。シナリオを33で構成したのは、〈仏の海〉の三十三間堂との関連で仏教的数字と絡めたから。いわゆるネガティブ・プレゼンテーションだが、人類と文明が遺物となってしまわないよう、みなさんに考えてもらうきっかけになれば」とコメントしている。

【展覧会情報】
リニューアル・オープン 総合開館20周年記念「杉本博司 ロスト・ヒューマン」展
会場:東京都写真美術館2階・3階展示室
住所:東京都目黒区三田1-13-3 恵比寿ガーデンプレイス内
会期:9月3日~11月13日
時間:10:00~18:00
※木、金曜日は20:00まで(ただし9月9日、10日は21:00まで))
※入館は閉館の30分前まで
料金:一般1,000円、学生800円、中高生・65歳以上700円
休館日:月曜日(ただし9月19日、10月10日は開館し、9月20日、10月11日は休館)

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