戦後日本の暮らしをかえた『暮しの手帖』編集長花森安治の足跡を辿る全6章構成の展覧会が開催
FASHION HEADLINE / 2017年2月9日 9時0分
東京・世田谷の世田谷美術館にて2月11日から4月9日まで、「花森安治の仕事―デザインする手、編集長の眼」が開催される。
花森安治は、戦後まもない1948年9月に、自身が編集長を務める生活家庭雑誌『美しい暮しの手帖』(後の『暮しの手帖』)を創刊し、衣・食・住を基本に、“もの”のない時代には工夫とアイデアによる豊かな暮らしを提案。また、高度経済成長期には“日用品の商品テスト”を実施するなど、それぞれの時代に向けてメッセージを発信してきた。取材や執筆、制作から宣伝までを手がけ、30年間にわたり一切広告を入れることなく発行100万部に迫るまでに成長させた。
同展では、花森安治の足跡を学生時代から全6章の構成で辿る。『暮しの手帖』の編集長として手がけた約30年分の仕事を敗戦直後から4つの時期に分けて詳しく紹介し、晩年読者に向けて繰り返し発したメッセージ「一銭五厘の旗」(庶民の暮しの旗)に込められた反戦や人々へ日々の想いについても焦点が当てられる。最終章では、ランダムに集められた、多様な“もの”たちに注がれた花森の、鋭くも温かい眼差しに触れられる。
また、暮しの手帖社の全面協力のもと、花森が編集長を務めた創刊号から153号までの『暮しの手帖』の全バックナンバーから一部誌面を紹介。誌面作りの素材となった表紙の原画や写真、版下などの画稿、花森の直筆原稿や中吊り広告なども公開される。
さらに、関連のドキュメント写真や、外部出版社から依頼された装幀の仕事なども紹介され、生涯を一編集者として生き抜いた花森の仕事の全貌を、全約750点の資料により知ることができる展覧会となっている。
【展覧会情報】
「花森安治の仕事―デザインする手、編集長の眼」
会期:2月11日~4月9日
会場:世田谷美術館
住所:東京都世田谷区東京都世田谷区砧公園1-2
時間:10:00~18:00(入場は閉館30分前まで)
休館日:月曜日(ただし3月20日は開館)、3月21日
観覧料:一般1,000円(800円)、65歳以上800円(600円)、大高生800円(600円)、小中生500円(300円)
※( )内は20名以上の団体料金、障害者は500円(300円)、ただし小中高大生の障害者は無料、介助者は当該障害者1名につき1名無料
※作品画像の転載及び、コピー禁止
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