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蛸にインスパイアされたアウェイクのダークフェミニンな世界【2017-18秋冬ウィメンズ】

FASHION HEADLINE / 2017年3月6日 21時0分

アウェイク2017-18年秋冬コレクション

2月19日、アウェイク(A.W.A.K.E.)が2017-18年秋冬ウィメンズコレクションを発表した。同ブランドは2012年にナタリア・アラヴァーディアン(Natalia Alaverdian)が立ち上げた。

ファッション・スナップの常連である彼女を、デザイナーとしてではなくエディターとして認知している人は多いかもしれない。ロシア、モスクワ生まれで『Harper’s Bazaar Russia』のファッション・ディレターやフリーのフォトグラファーとして活躍し、業界でも顔が広い。あらゆる視点からファッションを切り取ってきた彼女が生み出す世界観は、ダークなフェミニンが魅力。イギリスでは既に高級百貨店ハロッズや老舗セレクトショップブラウンズで取り扱いが始まっており、今季は各コレクション会場でアウェイクを着用する業界人も多く見かけた。

歴史、アート、映画、動物などあらゆる外的要素からインスピレーションを得るが、これまでのコレクションで目立つのは日本文化を大々的に取り入れている点。今季のコレクションでも浮世絵や着物の襟をシャツやドレスに取り入れるなど、日本テイストが随所に見られた。着想源となったのは“蛸”だと語り、独特の柔軟さがシェイプやテクスチャーで表現されている。帯のように細長い生地を何層にも重ねたスカートは、まさに蛸の足のよう。外側だけをたくし込むことでひだを作り、独特の丸みを帯びたスリーブは見たことのないシェイプに仕上がっており、最も印象に残った。デフォルメされて異様に長いスリーブやボトムスの丈もフレアやラウンドを加えることで、特異なシルエットへと変貌。60年代と90年代のスタイルを融合させたというストレッチ入りウール素材のスーツルック、キルティングされたポリエステル素材のアウターなど、素材の特性を生かしたパターン構成も興味をそそられた。シャツやコートの裏地にはいくつかの浮世絵を組み合わせたという大胆なプリント柄が。日本文化だけでなく、モンゴル民族衣装にインスパイアされたシャツも多く登場し、ブランドのコンセプトの一つでもある“国際主義”も表現されていた。

仕上がりはフェミニンであるが、遊びを加えてユーモラスな刺激を与えてくれる個性は、彼女自身のパーソナリティーを映し出しているかのよう。若手デザイナーがひしめき合うロンドンで、その個性がどのように存在感を示していくのか、注目していきたい。

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