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奈良時代から伝わる幸せの守り神「木の葉猿」がカリフォルニア仕様に【九州のクリエイターたち:06】

FASHION HEADLINE / 2017年3月28日 22時30分

木の葉猿

三越伊勢丹とビームス(BEAMS)がタッグを組み日本各地の魅力を再発見するプロジェクトイベント「STAND九州」が、3月29日より伊勢丹新宿店本館1階=ザ・ステージとビームス ジャパン1階でスタートする。

FASHION HEADLINEでは、同イベントに参加をする九州のクリエイターたちにスポットをあて取材を行った。最終章は、熊本県内にある木の葉猿の窯元へ。中興七代目、永田禮三さんに話を聞いた。

■木の葉猿「次世代へ届けたい」

熊本県玉名郡玉東町木葉。ここに、古代の埴輪や宇宙人を想像させる素朴な猿を象った素焼人形の窯元がある。「木の葉猿」と呼ばれるその伝統玩具の発祥は、1300余年前の奈良時代初期。都の落人が夢枕に立った老翁のお告げによって、奈良の春日大明神を祀り、木葉山の赤土で祭器を作った際、残土を捨てたところ猿に化したという伝説から生まれたものといわれている。

「見ざる言わざる聞かざる」の三匹猿、馬乗猿、原始猿、合唱猿、飯喰猿など、それぞれにユーモラスなポーズをする手のひらサイズのお猿たちは、悪病、災難除け、安産子宝、子孫繁栄の守り神として愛玩されてきた。


「見ざる言わざる聞かざる」の三匹猿

馬乗猿

一子相伝、伝承してきたのは、木葉山の麓にある木の葉猿窯元・永田家の中興七代目、禮三さんと八代目を継承する娘さん。今も先代達の木の葉猿をお手本にして、昔のかたちを忠実に再現している。

「すぐ裏手に言い伝えが残る木葉山があります。その地元の粘土を使って、型を使わず、指先だけでひねって作っているので、ひとつとして同じものはないんですよ。彩色するものとしないものがありますが、色付けは白を基調に赤と群青色の三色。色や模様については、動脈と静脈を表しているとか、木漏れ日の中にいる様子を描いたのではないかとか、子どものハシカが治るように母親が神様に祈ったからではないかとか、いろんな言い伝えがありますが定かではありません」と、謎の多い木の葉猿について説明してくれた。


木の葉猿窯元・永田家の中興七代目、禮三さん

このユーモラスな木の葉猿をベースに、篠本氏が提案したのはパステルカラーで彩色された現代風の木の葉猿。「優しい色使いの可愛らしい木の葉猿は、作っていて楽しかったですね。若い人に興味を持ってもらえそうですし、この機会に、ぜひ手にして可愛がってもらいたいです」と、永田さん親子は、守り神として木の葉猿の存在が次世代へ広がることに期待を寄せる。

【イベント情報】
「STAND九州」
■伊勢丹新宿店
会期:3月29日~4月4日
場所:伊勢丹新宿店本館1階=ザ・ステージ
時間:10時30分~20時

■ビームス ジャパン
会期:3月29日~4月11日
場所:ビームス ジャパン1階
時間:11時~20時

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