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パリジェンヌのアリス・バラスが作る、世界に一着のライダースジャケット

FASHION HEADLINE / 2017年5月12日 11時0分

アリス・バラスのライダースジャケット

「洋服はその人自身の個性を映し出すもの。すべての人がオンリーワンだから、唯一無二のジャケットを作りたいの」そう語るのは、オーダーメイドのライダースジャケットブランドを手掛ける、デザイナーのアリス・バラス(Alice Balas)。

2015年にパリで自身の名を冠したブランドを立ち上げるや否や、ケイト・モス(Kate Moss)、カロリーヌ・ド・メグレ(Caroline de Maigret)、ルー・ドワイヨン(Lou Doillon)など目の肥えたファッショニスタたちを中心に話題となった。

マレ地区に構えるブティックには、100着程度の限定シリーズ(1,350~1,950ユーロ)、アーティストとのコラボレーションライン、アリスがデザインする年に一型の「ミレジム」(共に約2,000ユーロ~)が並ぶ。そしてここで、訪れた客と一緒にオーダーメイドのライダースジャケットのデザインを決めていく。「型、素材、ボタン、ポケット、ファスナー、カラー、裏地、刺繍……。普通ならライダースジャケットには使用しない素材も選べるし、ディテールまで細かく指示できてデザインは無限です。クライアントの希望を聞きつつ、その人の個性を引き立てるようなアイテムになるよう、私からも意見を出します。たくさん話し合いながら、クライアントと一緒に作り上げていく作業が最も重要なプロセスであり、楽しい時間。二つとして同じ物は絶対に作りたくないので、肌や目の色、体型やファッションの好み、私の直感などを踏まえてアドバイスするようにしているわ」。


パリのマレ地区にブティックを構える
デザイン指示書が出来たら、パリ市内にある工房でクチュリエたちが制作を開始。ここでもアリスが一つひとつのアイテムの注文から細かな指示まで、直接会って説明を加える。「実際に見て触れて、確認しなければ特別な一着は生まれない。クチュリエたちとも目と目を合わせてコミュニケーションを取り、想いを共有することが大切だと考えています」。

レザーの仕入れから金具まで、すべてのアイテムがフランス製という徹底したこだわり。皮革産業が及ぼす環境汚染問題も考慮すると、倫理的かつ高品質なフランス製レザーに辿り着いたという。約2ヶ月間の制作期間を経て完成するジャケットは、内側に個別番号・製造年・サイズ・アリスのサインを記入し、お客の手に渡る。



制作期間は約2ヶ月。二つとして同じライダースはない
ブランド立ち上げ前、ロンドンのクリエイティブエージェンシーに4年間務め、アートディレクターとして多くのプロジェクトに携わっていたアリス。ロンドンのファッションは音楽との親和性が高く、パリとは違った魅力に惹かれたという。なかでもロックミュージックから影響受けて反映したライダースジャケットは、それまで見たことないほど種類が豊富で、パッチワークやペイントなど思い思いのデザインにアレンジしているのが印象的だった。「タフで男っぽさのあるライダースジャケットだけれど、実はイブニングドレスにもパンツスタイルにも合う、万能でタイムレスなアイテム。パリジェンヌが好むエレガントでシックなスタイルにもマッチすると思ったわ。ロンドンで心惹かれたような、個性を投影するオリジナルのライダースジャケットを自分自身が欲しいと思い、ブランドを始動させたの」。

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