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黒河内真衣子によるmameの北国への旅から生まれたタイムレスな服【2017-18秋冬ウィメンズ】

FASHION HEADLINE / 2017年6月3日 19時0分

mame2017-18年秋冬コレクション

デザイナーの黒河内真衣子が手掛けるマメ(mame)が、2017-18年秋冬コレクションを発表した。

コレクションのテーマは「TIMELESS」。先シーズンに引き続き、作家・朝吹真理子による同名小説にインスピレーションを得た黒河内は、作中に登場する北国を旅し、そこで出合った民族衣装や舞踏衣装、婚礼道具の色布や糸のあしらい、荒々しい手仕事に魅了され、それらのディテールをコレクションに反映したという。

夕焼けと霧が交わる空の色、鮮やかな色で弾けるかまどの火、花びらのように大きな牡丹雪など、小説の中に登場する描写や北国で見た景色は、サックスブルー、カーディナルレッド、アイリス、ラベンダーグレー、アイボリーなど、アンティークのムードが漂うカラーパレットへと落とし込まれた。

ジャカードのドレスやジャケットにあしらわれたシグネチャープリントは、古典的な風景柄を配し、エキゾチックな魅力を放っている。特徴のある袖のライン、組紐のボタン、着物の八掛のように鮮やかなライニングの配色など、散りばめられた伝統的なディテールは音を奏でるように結びつき、官能的でモダンな旋律を生む。随所に見られる巧みな素材使いも印象深い。玉虫色に輝くドレスは、繊細な刺繍のオーガンジースリーブで切り替え、リブニットはサテンカフスのアクセントを施してリズミカルに。さらに、北海道の北方民族衣装に見られるグラフィカルなモチーフは、柔らかく肌触りのよいニットのプルオーバーやコート、ドレスの一部へと形を変え、秋田県に伝わる“なまはげ”の蓑笠を思わせる藁細工のディテールは、極めて精緻なパターンのオーバーコートへと見事にエンボディメントされた。

「大切なものはいつまでも変わらない。そういった記憶の蓄積のような洋服を作りたい」と話すデザイナーの黒河内。小説の世界に思いを馳せた旅は、北国の歴史と情景を辿り、ブランドのストーリーに新たな記憶のページを書き足すことになった。

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