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サカイと受け手がともに創るファッションの新ルール【2018春夏コレクション】

FASHION HEADLINE / 2017年6月28日 7時0分

サカイ2018春夏メンズ&2018年プレスプリングウィメンズコレクション

阿部千登勢によるサカイ(sacai)が6月24日、2018年春夏メンズコレクションと2018年プレスプリング ウィメンズコレクションをパリ・ヴィレット地区に位置する音楽学園都市を会場にショーで発表した。

Tシャツにプリントされたユニフォームの文字にも象徴されるように、ワークウエアやミリタリー、スポーツウエアにインスパイアされたアイテムが多く見られたが、それだけでは語り尽くせない複雑さと幅広さを持ち合わせるコレクションとなっている。

抽象的な単語の組み合わせ「Statis as to vector. All in due course」は、コンセプチュアル・アーティスト、ローレンス・ウェイナー(Lawrence Weiner)のタイポグラフィーをテキスタイルに取り入れ、その他にアメリカのナイトカモフラージュを連想させるハートと格子柄のパターンやマドラス風チェック、ペイントプリントを施したチェックなど、象徴的なモチーフがコレクション全体を彩っていた。

ボンバースディテールのプリーツドレスやウェスタンフリンジのジャケットブルゾン、あるいはシャツ素材のコートなどは、シルエットやアイテム同士の組み合わせも含めて既視感と違和感が心地良い。それは「慣れ親しんだ洋服のルールを踏まえつつ、その文脈を変えながら、受け手にそれぞれの物語を書くことを促し、自分自身とのつながりや意味を見出す自由を与えている」とする阿部千登勢の言葉通りのクリエーションによるところが大きい。それは当初から貫かれているコンセプトではあるものの、常にコレクションに新鮮な輝きを与えている。

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