フィンランドの国民ブランド、マリメッコの工場に潜入!【Fashion in Finland_vol.2】
FASHION HEADLINE / 2017年9月2日 18時0分
北欧デザインを語る上で欠くことのできないテキスタイルブランドのマリメッコ。日本からヘルシンキへ飛ぶフィンエアの機体にあのウニッコ柄がデザインされているなど、まさにフィンランドの国民ブランドです。
ヘルシンキ中心部から地下鉄でおおよそ20分、ヘルットニエミ駅近くにあるマリメッコ本社。2階建ての1階部分にはブティックとアウトレットショップがあり、ちょっとした観光スポットにもなっています。また、ここは本社にとしての機能だけではなく、現役で稼働するプリント工場を併設。今回、気になるその内部を特別に見学させてもらうことができました!
エントランスを抜けて最初に訪れたのは、ミニマムな空間にカラフルなテキスタイルが映える2階のショールーム。1949年創業の歴史あるブランドのアイデンティティを継承する、最新コレクションが一堂に並ぶ空間です。
ショールームの静けさから一転、広大なプリント工場が同じ2階にありました。現在もこの工場で年間100万メートルの生地がプリントされていると言います。ファブリックのプリント会社として創設した後、グローバルファッションブランドに成長したマリメッコの心臓部とも言える場所です。
巨大な機械でプリントされていたのは、おなじみのウニッコ柄ファブリック。隣国エストニアなどにも工場があるそうですが、単位販売されるファブリックの他、ポーチやバッグに使用する生地はすべてこのヘルシンキ工場で生産しています。
同じ建物内にデザインオフィスと工場を併設することで、デザイナーとプリント職人のコミュニケーションを容易にしてことも大切なポイント。ベースとなる10色のインク配合の組み合わせは無限大で、テストプリントを繰り返しながら理想のファブリックデザインを追求しています(1パターンに使用できるのは最大12色)。シルクスクリーンの金属フレームも、昔は木材を使用していたといいます。その長い歴史と発展、今も変わらぬ丁寧なものづくりに感服するばかり。
工場見学後は1階の社員食堂「マリトリ」へ。ここは社員だけではなく、誰でも気軽に利用することができるレストランカフェです。朝はコーヒーやミューズリーの朝食、昼は日替わりのランチビュッフェを提供しています。食器やテーブル周りのインテリアはもちろんマリメッコ一色!
現在、本社にはオフィスに約120人、工場に約50人の社員が勤務しています。ポジションによって変動があるそうですが、工場は午前6時、オフィスは午前8時~9時に始業し、午後5時までには全員が退社。平均すると子育て世代の女性の割合が多いそう。ワークライフバランスを大切にするフィンランド人の働き方から、現代を生きる日本人として学ぶことが多くありそうです。
マリメッコ本社に併設するヘルシンキ工場は、不定期で一般に向けても見学ツアーを開催しています。参加方法などの情報は公式ホームページなどでもその都度発表されるとのこと。運良く申し込めたなら、思い切ってフィンランドまで工場見学に行くのもありかも?
【Fashion in Helsinki_vol.1】おばあちゃんの手編みの魅力を世界へ。ミッシーファルミのプリミティブでエポックメーキングなものづくり
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