アンリアレイジ森永×ライゾマティクス真鍋が語るファッションとテクノロジー【ASVOFF TOKYO】
FASHION HEADLINE / 2014年1月7日 21時0分
左より、ライゾマティクスの真鍋大度氏、ASVOFF主宰のダイアン・ペルネ氏、アンリアレイジの森永邦彦氏
11月29日から3日間に渡り開催されたファッションとアートの短編映像祭「アスヴォフ・トウキョウ(ASVOFF TOKYO )」では、「アンリアレイジ(ANREALAGE)」デザイナーの森永邦彦氏と「ライゾマティクス(rhizomatiks)」の真鍋大度氏によるトークショーが30日に行われた。それぞれのジャンルの垣根を越えて活躍する若きクリエーター2人は、近年の活動について紹介し合いながら、トークを展開した。
13-14AWコレクションで、太陽光(紫外線)によって色が変わる服を、14SSにはダイヤルを巻いて形を変化させられる服を発表した森永氏は、「洋服で常識とされていることをいかに壊していけるかが(自身の服作りの)根本にある。とはいえ、ただの面白発明では意味がないので、エレガントでありスタイリッシュであるというファッションの領域はしっかりと守りたい」と語る。
この色が変わる服は、紫外線による化学変化「フォトクロミック」という現象を利用した特殊な染料を生地に施すことで誕生した。真鍋氏もこのフォトクロミックに論文を通して出会い、紫外線を当てると色が変化する液体を使った実験や、フォトクロミック物質を挟んだフィルムを内部に仕込んだ透明な板の上にプログラミングで絵を描く仕組みを作る実験などの記録を映像と共に紹介。
「真鍋さんが洋服を作ったら面白いと思う」という森永氏のコメントに対し、「与えられたテーマについてアイディアを考え出すのは好きだが、それを最後に服に落とし込むまでは難しい」と真鍋氏。そして、「センサーを使って、人の気分や状態によって形が変わったり、心拍に連動して衣装のスリットが開いたり、笑うと服の形が変わったりする服の様に、何か入力に応じて変化する様なものは5、6年くらい前に幾つかプロトタイプを作った。技術的には全然不可能では無いが服にする部分のノウハウが全くなかった」と続けた。
真鍋氏は実際に、医療器具で使われるセンサーなどを使った実験映像を流し、人工筋肉を布に縫い付け、手に力を入れたり、顔を動かしたりするのに連動して布の形状が変化する様子を見せた。また、カンヌ広告祭の授賞式でのプレゼンテーションが話題になった女性ユニット「パフューム(Pafume)」の映像と共に、衣装の柄や形が変わる仕組みを説明。耳が聞こえないダンサーが、電気刺激を頼りにダンスするプロジェクトの様子や、ミシンをプログラミングで操作し、プログラミング言語を使って自分で描いた絵をTシャツに刺繍するプロジェクトなどが紹介された。
2人はプライベートでも連絡を取り合う仲だといい、森永氏は閃いた発想が可能であるかを、真鍋氏に聞くこともあるという。アスヴォフ主催のダイアン・ペルネ氏もトークショーの最後にコメント。「アンリアレイジのお店で実際のインスタレーションを見せてもらいとても興味深かった。真鍋さんが紹介したセンサーで服が動く仕組みも面白い。彼らのクリエーションがどのように洋服に発展するのか楽しみにしている」と締めくくった。
外部リンク
この記事に関連するニュース
-
どこでもサイエンス 第297回 “布”なおはなし
マイナビニュース / 2024年12月18日 11時47分
-
【動画あり】坂本龍一氏と真鍋大度氏のコラボ作品も体験できる!「sakamotocommon GINZA」メディア内覧会
ITライフハック / 2024年12月17日 15時0分
-
オーダーメイドの背負い心地を実現、体温で形状変化するビジネスリュック登場「どんなビジネスシーンにもマッチしたアイテムに」
ORICON NEWS / 2024年12月6日 17時0分
-
ANREALAGE×familiar天候や場所によって複数の表情が楽しめる新たなアイテムが登場 紫外線で色が変わる「フォトクロミックファー」使用 親子でリンクコーデを楽しめる新アイテム発売開始
PR TIMES / 2024年12月4日 10時0分
-
【日本初上陸】外気温でカラーが変化する、テフロン加工の近未来・新感覚ジャケット!
PR TIMES / 2024年11月29日 16時45分
ランキング
-
1今年流行った「大人の学び」が明らかに! 2025年に"注目すべきスキル"とは?
マイナビニュース / 2024年12月26日 17時3分
-
2トースターでお餅を焼くと中がかたいまま…上手に焼くコツをタイガーが伝授!「予熱」より「余熱」がおすすめ
まいどなニュース / 2024年12月25日 17時45分
-
3【10年に一度レベルの年末寒波】エアコン暖房の無駄を防ぐ部屋づくりのポイントは? - 節電の基本をダイキンが解説
マイナビニュース / 2024年12月26日 9時31分
-
465歳以上で働くなら知っておきたい「シニアが得する制度」って?
オールアバウト / 2024年12月26日 20時30分
-
5【MEGA地震予測・2025最新版】「能登半島地震以上の大きな地震が起きる可能性」を指摘 北海道・青森、九州・四国、首都圏も要警戒ゾーン
NEWSポストセブン / 2024年12月26日 11時15分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください