1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. ライフ
  4. ファッション

ギャルソンからハトラで日本ファッションを俯瞰。「Future Beauty」展京都で開催中

FASHION HEADLINE / 2014年3月25日 21時0分

「Future Beauty 日本ファッション:不連続の連続」展

京都国立近代美術館で、5月11日まで「Future Beauty日本ファッション:不連続の連続」が開催されている。

「Future Beauty」展は、2010年にロンドンのバービカン・アート・ギャラリーを皮切りに、世界5都市を巡回しており、京都で6都市目となる。各都市ではそれぞれの開催地とかかわりのある独自の展示内容もあり、京都では伝統的な西陣織や最新の染色技術とのコラボレーションから生まれた作品などが披露されている。

会場には約100点が並ぶ。「陰翳礼賛」「平面性」「伝統と革新」「物語を紡ぐ」の4カテゴリーで構成される。作品は世界のファッション界に新たなムーブメントを起こした「コム デ ギャルソン(COMME des GARCONS)」の川久保玲や「ヨウジヤマモト(yohji yamamoto)」の山本耀司など1980年代から活躍するデザイナーから、「アンリアレイジ(ANREALAGE)」の森永邦彦や「ハトラ(hatra)」の長見佳祐などゼロ年代の若手デザイナーまでをセレクトしている。

会場に入ってすぐの「陰翳礼賛」のセクションには、1980年代の欧ファッション界にセンセーションを巻き起こし、日本ファッションの代名詞ともなった黒、無彩色の作品が集められている。川久保玲の黒1色のニットや、アメリカのワシントン・ポスト紙に「スイス・チーズ」と評された、白の平織綿に意図的に穴を開けた山本耀司のドレスなどが展示されている。欧米の美意識から解き放たれた「黒の衝撃」のクリエーションを谷崎潤一郎の同名の書で語られる『光りと蔭との使い分け』となぞらえて見せている。

二つ目のゾーン「平面性」では、日本のデザイナーたちが着物の平面的な特徴や折り紙の数理計算などを駆使し、柔軟な発想と緻密な作業の積み重ねによって生み出された作品が展示されている。床に置かれた生地を持ち上げると瞬時に立体的になる服など、三宅一生らの作品が並び、服飾造形の面白みを打ち出す。

三つ目のゾーン「伝統と革新」では、日本人デザイナー達がテキスタイルメーカーと共に素材の開発に取り組んできた軌跡が紹介されている。撥水性の高い素材を開発して作られた渡辺淳弥のドレスや、紫外線が当たると色が変わるアンリアレイジのコートなど、デザイナーたちのクリエーションが技術により広がる様を見ることができる。

最後のゾーン「物語を紡ぐ」は、1990年代からゼロ年代のデザイナー達の作品で構成されている。マンガやアニメなどのサブカルチャーと強く結びついた「20471120」の作品、パリの蚤の市などで収集した古い革や生地から作られた「アスキカタスキ(Aski Kataski)」の衣服や、穴の開いたニットやブラウスのほつれにアーティスティックな“お直し”を施す横尾香央留の作品など、着る人と服が対話することで生まれる“物語”を感じられる作品を集めたという。

会場内には衣装作品の他、1980年代のパリコレクションでのショーの映像や、当時のインビテーションなど資料も展示されている。


【イベント情報】
Future Beauty 日本ファッション:不連続の連続
会場:京都国立近代美術館
住所:京都府京都市左京区岡崎円勝寺町
会期:2014年5月11日まで
時間:9:30から17:00(金曜日は20:00まで、入館はいずれも閉館30分前まで)
料金:一般1,200円、大学生800円、高校生500円、中学生以下無料
休館日:月曜日(ただし、4月28日、5月5日は開館)

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください