MCMトップが語る日本再上陸の野望2/2--加賀美由加里MCM日本法人代表【INTERVIEW】
FASHION HEADLINE / 2014年4月22日 19時0分
1980年代に日本で一大ブームを巻き起こしたドイツ・ミュンヘン発のブランド「MCM」が今春、再上陸を果たす。日本での新作お披露目に合わせて来日したMCM プロダクツ AGのパオロ・フォンタネリ(Paolo Fontanelli)CEOと、日本法人の加賀美由加里代表に今後の展望を聞いた。
■MCMファッション・グループ・ジャパン 加賀美由加里代表取締役
――MCMのどんな点に魅力を感じていらっしゃいますか?
MCMは、ジェンダーレスでエイジレス、かつタイムレスな価値観を提案するブランドです。様々な枠を飛び越え、未来に向けた発信力を持つ点が、ラグジュアリーブランドとは一味違います。そこにブランドとしての大きな可能性を感じ、現職に就きました。
――今回、日本再上陸となりますが具体的な戦略は?
日本法人の設立により、MCMの世界観を正確に伝えることができる体制が整いました。イメージコントロールにも注力していきたいと思います。80年代ブームである今、再上陸には絶好のタイミングだと捉えています。
――80年代に一世を風靡したことで、すでに多くの消費者がブランドを認知しています。一方、ブランドに馴染みの薄い若者には、どのようにアプローチをしていくのでしょうか?
ジャスティン・ビーバーやクロエ・セヴィニー、ファレル・ウィリアムスら、若者に人気のある海外セレブがMCMを愛用しているので、ブランドを知っている人も大勢います。そういった状況下でリローンチすることで、新鮮なブランドとして受け止めてもらえると期待しています。
また、MCMはストーリーのあるブランドです。ブランド名はローマ数字「1900」を意味し、旅行が脚光を浴び始めた20世紀を象徴しています。そういった背景や既成概念に捕われない考え方は、若者に魅力的に映ると考えています。
――銀座旗艦店が4月25日にオープンします。再上陸の拠点として、銀座を選んだ理由は?
銀座は日本のみならず、世界の有数のファッションエリア。ファッションブランドであれば、銀座に出店することは一つの目標です。約330平方メートルの広々としたショップが誕生します。メガブランドがひしめく中でインパクトを出せるよう、オープンに向けて調整中です。
オープン時には、銀座旗艦店の限定アイテムの他、東日本大震災の復興支援として、岩手県三陸の職人と協業したトートバッグ2型、クラッチバッグ1型を販売します。このプロジェクトにより被災地の雇用を創出するとともに、売り上げの一部を他の被災地に寄付します。双方に利益を生むウィン・ウィンではなく、今後は双方が幸せになるハッピー・ハッピーであることが重要だと考えています。
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