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エミリー・メレリオ--メゾン400年の歴史を率いる新当主【INTERVIEW】

FASHION HEADLINE / 2014年9月16日 21時0分

9月3日から1週間行われた伊勢丹新宿店1階ステージでのポップアップショップにて

400年の歴史を持つフランスのジュエラー、「メレリオ・ディ・メレー(mellerio dits meller)」を率いるエミリー・メレリオは、メレリオ家15代目会長だ。まだ幼い子供を育てながら世界中を飛び回る彼女にメレリオの歴史、これからの展望について聞いた。

【メレリオ・ディ・メレーという存在】
メレリオ・ディ・メレー(以下メレリオ)は、完全独立系のメゾンだ。フランスには5本の指に入る世界的なジュエラーがあり、創業家が代々経営していた。ところが20年ほど前からそのジュエラーの中には大企業が経営に参画し、よりアグレッシブに市場を開拓するようになり、今や独立メゾンは、同ブランドだけとなった。

「私たちは、最もメレリオらしく世界に類をみない特別な存在になるために、クリエーティビティーを追求することを第一としています。幸い、私たちには400年という歴史に培われた職人技と時代の空気を捉えるDNAと進化させる力、顧客との信頼関係により育まれた感性を持ち合わせています」

こうした力が、メレリオの存在理由を支えているという。

【フランスの歴史はメレリオの歴史】
創業から400年の間には、幾つもの時代の波が押し寄せてきた。王制の時代にはルイ13世の妃マリー・ド・メディシスに愛され、以来王家との蜜月関係は続いた。18世紀後期に始まったフランス革命の前夜すべてのジュエリーを持ちスペインへ逃れた一族は、スペイン王室のイザベル王妃にも厚情を受けた。帝政フランスに時代には皇妃ウージェニーが顧客台帳に名を連ねた。メレリオ家の運命は、フランスの歴史と共にあったと言える。

「アーカイブには、当時の受けたまわり書、デザイン画、お帳場の資料が残っています。それを見ていくと、それぞれの方の歴史を垣間見られ、時代の流れを実感します」

【メレリオと日本人の感性】
「日本の方々の感性は、フランス人ととても近いと思います。実際、日本はフランスにつぐ市場規模で、メレリオのメッセージの受け止め方や伝統への価値観を共有してくださり、メレリオのエレガンスとてもよく理解してくださいます」

卵形のシェイプで美しい輝きを放つカットと評価されているメレリオカットは、世界で唯一ジュエラーの名を冠したカットだ。それは技巧を凝らしつつ、身に着けた時装いに自然に馴染んでいくものを目指して2004年特許を取得、05年からコレクションを発表している。このシェイプは日本の女性が好む「可愛い」に通じるものがあり、好評を博しているという。

【ハイジュエリーとインターネット】
「ジュエリーの美しい世界への憧れや夢は,誰でもアクセスできるべきだと思います。ハイジュエリーをアート作品として捉えてもらえるなら,インターネットとの接点はそこにある気がします」

実際のところハイジュエリーは、ある限られた一部の人だけが見ることも手に取ることができるものだ。ジュエリーはかつて、富と権力の象徴といわれていたが、近年職人の技と叡智が作り出すアートと捉える動きがあるのだ。

次の100年を見据えた若き会長・エミリーは、時代の先読みに余念がないかのようだ。パリには幼い子供が待っているので日本滞在も最小限のスケジュールを組み、わずか2日の出張とのこと。今を生きる女性としてもジュエリーの輝きに匹敵する魅力を持っている。

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