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銀座で400人限定アート展・THE MIRRORスタート。名和晃平、アニッシュ・カプーア、内田繁、浅葉克己ら参加

FASHION HEADLINE / 2014年10月16日 17時0分

同階に展示されている内田繁の茶室では、期間中、茶がもてなされる。銀座の喧騒の中におりたった静謐の空間はひときわ雅。THE MIRRORの建築に触発された作品を映像でみせるフロリアン・クラールの部屋も必見。建物の中にもう一つの建物をつくるという作家の発想を体感できるだろう。

3階は見どころ満載。まずは、小池一子のキュレーションによる建築家・藤森輝信と写真家・ローランド・ハーゲンバーグの部屋。これまでにも木・草・土・炭など素材を単なる材料としてではなく、建築の意味そのものとして取り入れてきた藤森が掲げた今回のテーマは「コウノトリ」。スケッチ・ミニチュアの模型から実際の「鸛庵(こうのとりあん)」の制作映像を一挙公開。

記憶を可視化する作家・土屋公雄や本展のためにフランスより来日し、現場での作品制作を行ったニコラ・ビュフ、タムラサトルの作品も展示。

同階で最も印象深かったのは、名和晃平の部屋だ。記者内覧会の最中、「モーメント」と題された完成作品に囲まれる中、アーティスト本人は、本展のための壁画「カタリスト」の制作真っ最中だった。構図など計画的なものは何ひとつなく、「今この場で思いつくままに創っています」と同氏。

4階は、「人間と自然の関わりをさまざまな作家の作品を通じて考えるフロア」。自然を撮る写真家、韓国のベー・ビヨンウや刺繍による美的世界を生み出す宮田彩加他、森万里子、神馬啓佑、尾関幹人、渡辺元佳、流麻二果、畠山直哉、堂本右美など錚々たるアーティストの作品がずらりと並ぶ。

中でも、山上渡による天変地異の前と後に描かれた二幅対の作品、「セカイノセカイ」と「通過儀礼」は際立っていた。「2011年3月11日に起きた大地震の前と後では、人々の現実をみつめる目は大きく変わりましたよね。僕自身も、それを表現するべく、動物と植物の中間にある粘菌をモチーフに、地震前のファンタスティックな世界から、より現実を見る視線を表現したいと思いました」(山上氏)。

展覧会はいよいよクライマックスへ。5階の中央には、ブルガリとのコラボレーションで知られる世界的彫刻家、アニッシュ・カプーアによる逸品が展示されている。全宇宙を写し出し、飲み込むような、無駄を削ぎ落した銀一色の崇高な一作。

その向かいには、四川省の山奥にあるチベットの画僧が描いたタンカが飾られている。「この作品には過去、現在、未来の仏が描かれており、同展に時間軸的広がりを与えている」と総合ディレクターの清水氏。

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