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【ファッション再生】“貢献するファッションを作りたい”イエリ社長×兼松繊維社長3/3

FASHION HEADLINE / 2014年10月19日 21時0分

これまで話したのは、原材料に戻そうっていう話でしたが、それ以外の手前の話もあって、我々がものをつくるにおいて、原材料をぴったりには出来ないところがあって、必ず余ってしまうんです。黒、白、ブルーを作ったとしたら、ブルーの原反が残る、ブルーの糸が残るとか。それが知らず知らずのうちに倉庫へ山積みにたまっていく。糸も、生地も、Tシャツにまで作られた製品も然り、あとは欠けたボタンであるB品も倉庫。それを引きずりだして何かものにしていけないか、スペインのインディテックスの考えですよね。そこはいい部分として取り入れていかなければならないんじゃないかなって思う。

日本は白、赤、黄とすべてがきっちりそろっていないと店頭へ出せない文化でしょ?だけど、青だけでメンズ、ウィメンズ、子供服まであったって構わないじゃないですか。それをやったのがZARA。これの日本版を作る。原反を抱えているのはどこの企業も同じ。それを60歳以上の営業面では海千山千の方々に一つのチームになってそういう余った素材を買いにいってもらう。それを製品にする。そういうのも面白くないですか。

O:半分くらい本気で昔から話していたことがあって、60歳以下の人は入れない会社をつくろうと(笑)。条件として、50万か100万かを出資金として出してもらう。給与は一律15万か20万。アパレル業界のプロ達がリタイアしてからそんな会社を作れば面白いと思うのですが。だって、60歳、70歳以上の人のファッションって誰が本気になって考えられますか?自分達自身でしょう。今まで話してきたリサイクル、リユースの事業はまだまだ解決しなければならないことが山ほどあるのですが、いずれにしてもあまり経費を掛けている場合じゃあないということも含め、発想として“あり”だと思っています。

別の観点からもう一つ言わせてもらうと、日本のアパレル市場全体の上代での売り上げは8から9兆円と言われており、例えばその売り値に1%オンさせてもらい、それを衣料品のリサイクルの原資、例えばリサイクルする機械の開発費に充当したり、もしくは先ほど手塚さんの話にも有った太陽光発電の補助金のような仕組みと同じように衣料品のリサイクルにプールする。そういうことを通じて事業として成立して、そうして新たに参入してくるところが出てきて、と全体として活性化もされると思います。

T:売り値の仕組みも海外ブランドをたくさん扱っている百貨店が始めたら世界から注目されるでしょう。進んだ百貨店として。百貨店の新しい道筋になるかもしれない。かっこいいという価値観は他の人に任せて、これからの世の中をどうするかということを皆さんの力を借りながら真剣に考えていきたいですよね。

O:手触りのいい服より、ちょっとごわごわした再生の服の方がかっこいいんだっていうフィロソフィーは作れないわけじゃないと思うんだ。

T:そしたら日本の技術は、風合いを柔らかくする方にいきますよね、きっと。そういう技術開発力を日本人は持ってるから。日本の技術力は凄いんだから。

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