人とつながるとは、贈り合うこと。「リー・ミンウェイとその関係展」体験記【冬に感じる恋とアート/六本木編】

FASHION HEADLINE / 2014年12月18日 17時0分

人とつながるとは、贈り合うこと。「リー・ミンウェイとその関係展」体験記【冬に感じる恋とアート/六本木編】

存在を認め、受け入れる。それは関係を築くための第一歩だ。

森美術館では今、観客参加型アートで知られるリー・ミンウェイの『リー・ミンウェイとその関係展』が開催されている。

なぜ人は近づき、つながるのか。 

参照作品として展示されていたアラン・カプローの映像作品「アクティビティ」では、男女が椅子に座り、少しずつ距離をつめていく様子が映し出されていた。近づいていく二人の距離に、緊張や違和感がわき上がる。

映像の中の二人の関係性は不明だ。ゼロになる距離を受容できる関係は、何がそうさせるのか。

リー自身のパーソナルな経験から発想されたアートは、何気なく過ごす日常が、いくつもの時の交換で成り立っていることに気づかせてくれた。

くじで選ばれたひとりのゲストのために、食事を用意し、展示室の一角でともに食事をする「プロジェクト・ともに食す」。ここでは、ゲストとの食事のため、ホストは場を整え、相手を想像し、自らの経験やあらゆる知識を活かして、食材を選び、調理し、盛りつけ、提供する。そしてふたりは食卓を囲み、同じものを“ともに”食す。また、「プロジェクト・ともに眠る」では、くじ引きで選ばれた参加者たちが、眠るときにいつも使っているアイテムを持参し、リーまたは美術館スタッフと美術館で一対一で一夜を過ごす。

これらは、見知らぬ者同士が一対一で互いの人生に参加するアート。

選ばれたゲストの情報から、あるいはベッドルームから連れ出された極めてパーソナルなモノから、その人という存在を作り上げた時間を見つめ、想像し、自らも時のなかで得た学びから、相手を理解し、受け入れ、その時間を“ともに”にする。そうやって、私たちは今この瞬間まで互いの自己をつくりあげてきた時を見つめ、交換する。


【イベント情報】
リー・ミンウェイとその関係展
会場:森美術館
住所:東京都港区六本木6-10-1 六本木ヒルズ森タワー53階
会期:9月20日から2015年1月4日
時間:10:00から22:00(火曜日は17:00まで。9月23日、12月23日は22:00まで。入館は閉館の30分前まで)
料金:一般1,500円 学生1,000円 4歳から中学生500円
会期中無休

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