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パリジェンヌと開花した日本人イラストレーター【MY LITTLE PARIS2/2--Kanako】

FASHION HEADLINE / 2015年1月4日 22時0分

――創業当時と今で変わったことはありますか?

それが、ビジネスが拡大しても、ウェブサイトの雰囲気など表の面だけでなく、社内の人間関係も変わらず、アットホームで温かい当時のムードのままです。ファニーの人柄と能力のお陰だと思います。

今まで仕事が忙しくて辛くなったり、他から素敵な仕事のお誘いをいただいたり、いろいろありましたが、やっぱりやってきてよかったと思う。他だったらここまで長続きしなかったと思います。本気で嫌になったことは一度もありません。

ファニーやチームメイトに、クリエーターとして守られ、プロデュースしてもらって来たので。ここまでの信頼関係を築けたのは、すごいなと自分でも思います。ファニーと私は全然違うタイプだけど、本気で大事にしてくれていると感じるんです。

例えば、一度イラストレーターを何人か雇ってチームにしたらどうかという話が出たのですが、私はどうしても嫌で反対したんです。その後急に忙しくなって辛くて悩んでいたその時、「イラストレーターはKanako1人体制でやって行くということは皆で決めたことだから、1人ですべてを負う必要はない。辛い時はちゃんと伝えて」と言われて救われたし、とても嬉しかったのを覚えています。他にも、忙しくて家の掃除も出来ない時に掃除の方を寄越してくれたこともありました。

――たくさんの人が海外に行きますが、パリに居続けられた理由は?

1個しかないです。運です!

――運を引き寄せる何かがあったのでは?

私、諦めが悪いんです。“向いてない”“駄目だなと”とすぱっとあきらめて帰る人がいると思うのですが、私は逆。

それに、野生の勘のようなものがあって、例えば、ファニーと出会った時も、どれだけ他の人に反対されても、“彼女には人がついてくる”“信頼出来る人だ”とどこかで思っていたんです。カフェで出会った彼女は、ビジネスウーマンらしくかっこいい服を着ていて、なんと履歴書を持ってきていました。「自分はこういう人間で、こんなことがやりたい」と語る彼女に、気概と誠意を感じました。その後もいろんな人に会いましたが、彼女ほど誠実な人はいなかったように思います。

――日本とパリとの違いは?

パリでは、会社を離れても、イラストレーターという立場が、社会の中で他の職業と同じ様にリスペクトされているのを実感します。それに、街にクリエーションが溢れていて、生活の中にもインスピレーションがいっぱい。友達を待っている時間や、ふとしたシーンが、自然に頭にストックされていって、それが私のイラストへとつながっていきます。

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