1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 経済
  4. 経済

ある意味2ちゃんねるのような--NOAVENUE小石祐介1/2【INTERVIEW】

FASHION HEADLINE / 2015年1月25日 11時30分

――かつてのファッションと現代のファッションの違いは

ファンションが生き方や人の有り様を左右するコードに関わるという点では何も変化がないと思います。200年前は衣装は振る舞いがコード化されていて、明文化されていない社会や家の慣習に従うというのが大多数だったはずです。その慣習がコミュニティーを形成していたと思います。現在は混沌としているとは思いますが、今度10年、もしかすると5年程度でビッグデータやディープラーニングの解析がかなりの精度になってくると、人間が自分自身で考える領域が減り、機械的なリコメンデーションやその時に表示されたルールに従うのが当たり前になるかもしれません。そのようになれば、昔と同じように自分の頭で考えられる人がシステムの欠陥を見つけて何か新しいことを創造する可能性も増えてくるでしょうね。

――とすると、ファッションの未来は、どう変化していくのでしょうか

「自然は変化を嫌う」という言葉があります。極端な変化が続くと、その後には反動があって振り戻される現象です。物が作れるのが当たり前になると作らない行為が注目を浴びたり、マーケットに極端にセンシティブな世界になれば、予測される状況を逆手にとって情報をハックする人がスターダムにのし上がっていく。大資本に関して言えば、ここ数年のファッションはM&Aのゲームになっている風潮があります。物を売ることでより有名になって、会社を売ることを考える動きが増えている。シリコンバレー的な考えですが、物が豊穣である現在の反動かもしれません。今後もラグジュアリーの大資本は新しい才能に投資をし、回収し続けて立ち位置を維持するでしょうし、そしてナイキやユニクロのようにマスプロダクションや協力なR&Dを実行する資本がある企業は、今後も投資を続けて新しい境地を導き出していくことでしょう。そのうち業界の外の伏兵もあるかもしれませんね。ただそれも続くと、揺り戻しが訪れるのだと思います。純粋に良いものを作るという職人的行為、コンセプチュアルな活動が貴重になり特権的な形で注目を浴びるような流れなどが出てくるかもしれませんね。

――ノーアベニューには、マーケティングツールとしての利用価値もあると

世の中がデジタルな判断基準のみで動きがちになると、世界がグリッド化し、グリッドの「交点」にあるものだけが目立つようになってきます。そのグリッドの枠から外れた微妙なものは、存在する前に淘汰されてしまうと思うのです。ノーアベニューはその中にある「なかなかありえなさそうだけど、もし形になったら面白いこと」の投稿を促しデータを集めたり可能性を確かめ、記録し、実現に向けて動く場です。誰もが世界のあちこちにグリッドの補助線を引いて「交点」を作る場として利用してもらえればと考えています。

2/2に続く。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください