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平面から立体を行き来する“動く”油絵、一流アーティスト達が込めた悲痛のメッセージ

FASHION HEADLINE / 2017年2月12日 11時0分

ソファに腰掛けた2人の男がテレビを見ている1枚の油絵。ごく普通の油絵に見えるが、これは絵ではなく実写であり、またビデオ作品であることが驚きを呼び話題となっている。中心となったのはダンサーであるジョン・ブーグズ(Jon Boogz)とボディペイント・アーティストであるアレクサ・ミード(Alexa Meade)、そしてデザインスタジオANIMIを運営するケリー・アーチソン(Kalie Acheson)だ。
動画引用元:(YouTube : https://youtu.be/Dq1tm5TqYsg)

ジョンは日頃のニュースを見ていてアメリカ全域に広がる肌の色と性別における差別や警察と銃による暴力事件にうんざりし、落ち込んでいた。そしてある日、アレクサの「テレビを見ている男」のボディペイント作品を見かけ、この悲しみの感情を表現する「Color Of Reality」のプロジェクトの構想を思いついた。2人はすぐに意気投合しビデオを作ることとなったが、初のストーリー仕立ての作品の制作は初めてとのこともあり、アレクサの友人であるケリーをプロデューサーとして起用した。ケリーは撮影に必要なスタッフや機材のコーディネートや段取りを担当し、連日ジョンと電話で入念に打ち合わせを行なった。彼女はジョンがどのような人生を送ってきたかなどを詳しく聞き、彼のビジョンをアレクサ、そして制作チームがうまく形にできるように撮影の準備を行ったそうだ。ケリーの手腕により一流のスタッフや機材も揃い、遂にアレクサ、ジョン、そして彼のパートナーであるダンサー、リル・バック(Lil Buck)と共に2日間の撮影に入った。

撮影されたビデオは、テレビを見る2人が悲惨な暴力事件のニュースを目の当たりにすることをきっかけにして、彼らの嘆き悲しむ心情をダンスで表現するというもの。アフリカン・アメリカンである彼らの、もしこれが自分や家族が被害者だったら...という痛烈なメッセージが込められている。ダンスと油絵を見事に融合させた、平面から立体へ行き来する動く油絵を見ているような不思議な感覚を覚える作品だ。

※本記事は (引用元: http://www.alexameade.com/colorofreality)に許可を得て、翻訳・執筆を行っております。

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