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メンズファッションの中心で、未来を叫んだアンダーカバーとタカヒロミヤシタザソロイスト.【ピッティ・ウオモ93】

FASHION HEADLINE / 2018年1月18日 16時30分



天然素材中心に洗いをかけたやわらかな風合いのアイテムを中心に、リュックや斜めがけバッグ、ゴム長ブーツなどのアイテムによってキッチュでポップなカラーがミックスされていく。マウンテンジャケットやダウンベストなどのレイヤード、高密度ナイロンやリフレクト素材などのテクニカル素材を、洗いや大胆なフォトプリントなどさまざまな加工やテクニックで、分かりやすいスポーツアイテムに仕上げる創造性は、イタリアの専業メーカーが今まさに変化への対応を急がれている見本のようなワードローブ。

Human Errorとプリントされたアイテムや、『2001年宇宙の旅』の映画シーンのプリント、フィナーレは宇宙服のようなダウンアイテムに身を包んだロボットが歩くというシニカルな演出で「Order/Disorder」という今回のコレクションテーマの謎解きを観客に委ねる。

「人間が機械に支配されていることへの警告的な意味合いはあるが、ネガティブなメッセージを発信したかったわけではない」とショー終了後のバックステージで高橋盾が外国人プレスに囲まれながら丁寧に質問に答える。スタート時から変わらない自身のデザインソースへのアティチュードを穏やかに示す態度は、パリコレを舞台に積み上げてきたこれまでのキャリアの深さと重さを感じさせる。



繊細なアブストラクトアイテムで、驚愕させたソロイストの海外デビュー

ジョイ・ディヴィジョン(Joy Division)の「Atomospher」からスタートしたアンダーカバーのエレクトリックな音源から一転して、クラシックなアコースティックな音楽で静かにスタートしたソロイスト。モデルはすべて頭からすっぽりマスクと頭巾で覆われている。暗い照明、ダークで重い空気感は10月東京で行った初のランウェイの記憶を蘇らせる。

軽量高密度ナイロンの素材を中心に、黒、グレー、白のダークな世界。チェックのウーステッドのスーツ素材、シルクなどエッセンシャル・マテリアルを思わす光沢感のある素材が、シャーリングやボンテージ、ベルテッドなどのテクニックやディティールによって、茫漠たるスタイルが連続していく。



背中にはジャケットを裏返して背負い、寝袋が解体されたコクーンシルエットなコート、たっぷりの用尺で細かく手の入ったカーフのマント、サンダルに五本指靴下、ボディスーツかジャケットとパンツか、アイテムのボーダーさえ不明瞭なデコンストラクトなアイテムが、誰も真似が出来ない世界を構築していく。

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