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イサム・ノグチ国内では12年振りの回顧展が東京オペラシティで開催、国内外の約80点を展示

FASHION HEADLINE / 2018年7月11日 10時0分

イサム・ノグチ《あかり》デザイン 1953年〜 紙、竹、金属 香川県立ミュージアム蔵
「第3章 空間の彫刻─庭へ」では、最晩年に至るまで長く手掛けられた庭や公園、ランドスケープなど、大地を素材とする「彫刻」作品を紹介。ノグチの地球環境的規模の作品の構想はごく早くから始まっていたが、1960年代以降、多くのプロジェクトを実現させた。ノグチの庭の仕事は「彫刻」を「大地」に結びつける試みであり、同時にそれは、重力によって大地に縛りつけられた人間の「身体」と向き合うことでもあった。日本庭園にみる静寂な佇まいに人々の憩う空間を創出した《チェイス・マンハッタン銀行プラザのための沈床園》など、大地と地形を読む、地球環境的規模で考えられた作品を模型、資料、撮り下ろし動画で立体的に紹介する。

「第4章 自然との交感─石の彫刻」では、ノグチの後半生を代表する、大理石よりも硬い玄武岩、花崗岩などによる峻厳な石の彫刻を紹介。シンプルなフォルムを基本に、ときに自然のままの石の表情をたたえた作品群は、従来の彫刻の概念を超えている。石はノグチにとって、たんに自分の求める形を実現するための素材ではなく、地球の悠久の歴史や自然の摂理を語る根源的な物質だった。そこに、大地に刻まれた「時間」に人を誘う深い魅力を感じとり、石の彫刻は庭の仕事と両輪となって、人間の心と身体を改めて大地にしっかりと結びつけ、空間や時間へと広げて思索する、大らかで豊かな作品世界を実現させた。

イサム・ノグチ《アーケイック》1981年 玄武岩 香川県立ミュージアム蔵
©The Isamu Noguchi Foundation and Garden Museum, New York / Artist Rights Society [ARS] - JASPAR. Photo by Akira Takahashi.

関連イベントとして、開催記念トーク「コラボレーターが語るノグチの制作の現場と“未来への贈り物”」を開催。石彫家の和泉正敏、建築家のショージ・サダオ、聞き手に同展監修者の新見隆を迎えて、7月14日の13時から新宿パークタワーホールにて行われる。事前申し込みはリビングデザインセンターOZONE ホームページ(https://www.ozone.co.jp/pro/seminar/detail/584)受付フォームより、定員200名、一般参加費は1,000円。

世界市民として生きたノグチの制作に焦点をあてる、国内12年振りとなる本格的な回顧展にぜひ足を運んでみては。

【展覧会情報】
イサム・ノグチ ─彫刻から身体・庭へ─
会期:7月14日〜9月24日
会場:東京オペラシティ アートギャラリー
住所:東京都新宿区西新宿3-20-2
時間:11:00〜19:00、金・土曜日11:00〜20:00(入場は閉館30分前まで)
料金:一般1,400円(1,200円) 大学生・高校生1,000円(800円) 中学生以下無料 ※同時開催「収蔵品展063 うつろうかたちー寺田コレクションの抽象」、「project N 72 木村彩子」の入場料を含む。( )内は15名以上の団体料金、閉館の1時間前より半額、65歳以上半額、障害者手帳をお持ちの方および付添1名は無料、割引の併用および入場料の払い戻し不可
休館日:月曜日(祝日の場合は翌火曜日)、8月5日


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