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東京都現代美術館が3年の休館を経てリニューアル・オープン! 新たな出発を記念する2つの展覧会を開催

FASHION HEADLINE / 2018年11月28日 17時0分

東京都現代美術館が2019年3月下旬にリニューアル・オープン。これを記念し、企画展「百年の編み手たち -流動する日本の近現代美術-」とコレクション展「MOT コレクション ただいま / はじめまして」が3月29日から6月16日まで開催される。

岸田劉生《椿君に贈る自画像》1914
1995年の開館から20年を経て、諸設備の改修と利便性の向上のためおよそ3年にわたる休館を挟み、リニューアル・オープンする同館。今回開催する2つの展覧会を通して、美術館全館で同館のコレクションを大規模に紹介する。

同館のコレクションは、遡れば大正末年より同時代美術の展示を行ってきた上野の東京都美術館の収蔵作品およそ3,000点を、同館の開館を機に移管し、現在に至るまでの間に収集された2,200点あまりの作品を合わせた、計約5,200点で構成される。その特質は、それぞれの時代における突出した独自の創造に着目してきたものであり、オーソドックスな美術史の体系とは別の方向性を持っている。これら戦前と戦後を繋ぐ前衛や、今世紀の創造も視野に入れたコレクションを、同館の新たな出発のときに、全館での展示を通して再考することは、常に同時代の創造活動と向き合ってきた同館の意味をひろく問う、大切な試みとなるだろう。

桂ゆき《抵抗》1952
企画展「百年の編み手たち -流動する日本の近現代美術-」は、1910年代から現在までの百年にわたる日本の美術について、編集的な視点で新旧の表現を捉えて独自の創作を展開した編み手である作家たちの実践として、同館のコレクションを核に再考するもの。

岸田劉生が活躍した大正時代から現在まで、それぞれの時代の「編み手たち」は、その時々の課題と向き合い、「日本の美術のありよう」をめぐって批評的に制作してきた。同展で試みる日本の近現代美術をめぐる語りは、揺るがぬ史観に基づくものというより、さまざまな要素の選択的な「編集」を通して主体を揺るがせつつ制作を行う作家たちの活動に着目し、その背景を探っていくもの。さらに、時代とともに変化してきた、同館が位置する木場という地域をめぐる創造も紹介する。

企画展示室3フロア全てを使って、1910年代から現在までの、同館の実験精神あふれる作品の数々を、現在の創造に繋がる視点で紹介する、初めての機会。日本の近現代の創造を、新旧の多様な表現や技術を編集し、そして社会と創造的な関係を切り結んできた「編み手たち」による試みという側面から再考することで、ハイブリッドな性格をもつ日本における創造のありようそのものを主題とする、先駆的な制作のあり方が見えてくる。
同時代美術の多様なあり方と伴走してきた同館のコレクションの中から、選りすぐりの作品だけでなく、図書室の創作版画誌や特別文庫など戦前からの貴重な資料も紹介する。

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