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エスパス ルイ・ヴィトン東京で今は亡きアーティスト、ヘスス・ラファエル・ソトのインスタレーション展示

FASHION HEADLINE / 2018年12月10日 11時0分

彼のキャリアはいくつかの作品シリーズに特徴づけられる。1950年代からはプレキシグラスに絵を描くことで視覚的錯覚を生み出し、その後1963年からは『Ecritures』(筆跡)シリーズで3次元空間における身体的実験へと移行していった。初期のキネティック・アート作品である『Vibracións』(振動)シリーズは1960年代を通じて続き、鉄線を使ったり、棒を吊り下げたりして空間に振動や音を生み出した。有名な『Pénétrable』(浸透可能なるもの)シリーズの制作は1967年に始まり、彼のキャリアの終盤まで続いた。

PENETRABLE BBL BLEU 1999年, ed. Avila 2007
PVC (ポリ塩化ビニル)、金属 PVC, metal © Adagp, Paris 2018.

『Pénétrable』シリーズの各作品は没入型のインスタレーションとして制作された。何百もの細い垂直な棒を空間に吊り下げて作り上げた集合体から成り、鑑賞者は誘い込まれ、その中を浸透していくことになる。「知覚可能な空間の顕現」とソト自ら形容したように、彼は数多くのバージョンを生み出すなかで音(聴覚)を含む様々な知覚的体験を盛り込んだ。それぞれの作品の形状や色の反復によって生じる動きの「印象」は真の視覚的錯覚に取って代わられ、その視覚的錯覚は作品の振動的・動的な衝撃を高めた。オプ・アートからキネティック・アートへと変遷する中で、最終的には芸術と鑑賞者との関係性をも変容させていった。

フォンダシオン ルイ・ヴィトン所蔵のコレクションから今回公開する象徴的な作品『Pénétrable BBL Bleu』(1999年、ed. Avila 2007年)を前に、人はただ観るだけではなく参加を迫られる。鑑賞者は作品の中を通り抜けることで、その動的で視覚的な作用に没入する。ソトは『Pénétrable』シリーズを通じ、空間が空虚な場所ではないことを私たちに思い出させる。実際に素材に触れることで、目に見えないものを感じとらせる体験を提供する。

【展覧会情報】
ヘスス・ラファエル・ソト インスタレーション『Pénétrable BBL Bleu』
会期:12月7日〜2019年5月12日
会場:エスパス ルイ・ヴィトン東京
住所:東京都渋谷区神宮前5-7-5 ルイ・ヴィトン 表参道店 7階
開館時間:12:00〜20:00
休館日:ルイ・ヴィトン表参道店に準ずる
入場料:無料


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