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クリムトやシーレ、ウィーン世紀末美術を紐解く待望の展覧会が東京&大阪で開催

FASHION HEADLINE / 2018年12月30日 16時0分

2019年に日本とオーストリアの外交樹立150周年を迎えることを記念し、「ウィーン・モダン  クリムト、シーレ 世紀末への道」展が、2019年4月24日から8月5日まで東京・国立新美術館で、8月27日から12月8日まで大阪・国立国際美術館で開催される。


19世紀末から20世紀初頭にかけて、ウィーンでは、絵画や建築、工芸、デザイン、ファッションなど、それぞれの領域を超えて、新しい芸術を求める動きが盛んになり、装飾性豊かで煌びやかな独自の文化が開花した。今日では「世紀末芸術」と呼ばれるこの時代に、画家グスタフ・クリムトやエゴン・シーレ、オスカー・ココシュカ、建築家オットー・ヴァーグナー、ヨーゼフ・ホフマン、アドルフ・ロース、デザイナーのコロマン・モーザーなど各界を代表する芸術家たちが登場し、モダン・アート、モダン・デザインの黄金期を迎えた。それは美術の分野のみならず、音楽や精神医学など多岐にわたるものだった。

同展は、ウィーンの世紀末文化を「近代化モダニズムへの過程」という視点から紐解く新しい試みの展覧会。18世紀後半やビーダーマイアー時代の傑作から、世紀末芸術の代表格といえるクリムトやシーレ、ウィーン分離派、ココシュカ、オットー・ヴァーグナー、ウィーン工房、アドルフ・ロースに至るまで、油彩74点に加えて工芸やグラフィック、テキスタイルなど、東京展では約400点、大阪展で約330点というかつてない圧巻の作品群で辿る。


見どころの一つは、絵画、建築、応用芸術、音楽など、ウィーンの芸術文化の全容が分かる総合展であること。時代を18世紀中頃にまでさかのぼり、ウィーン世紀末文化に至るまでの歴史背景にスポットライトを当て、絵画や工芸はもちろん、建築、デザイン、インテリア、ファッション、グラフィックデザインなど、当時の写真や資料、同展のために今回特別制作されたウィーン市の変遷映像など、多様な展示品を通して、“芸術の都”ウィーンで育まれた芸術世界を網羅的に紹介する。

また、東京展では、クリムト47点、シーレ22点、ココシュカ17点など、ウィーン世紀末の巨匠が遺した作品の数々が集結。クリムトが最愛の女性を描いた《エミーリエ・フレーゲの肖像》を始めとする油彩画に加え、素描、ポスターなどのグラフィックを通して、モダニズムの黄金時代を築いた作家たちの作品世界に深く迫る。クリムトに影響を与えた画家ハンス・マカルトによる、1879年の皇帝フランツ・ヨーゼフと皇后エリーザベトの銀婚式記念パレードの絵画、作曲家アルノルト・シェーンベルクが描いた絵画作品なども見どころの一つ。なお、大阪展ではクリムト18点、シーレ11点、ココシュカ8点が展示される。

さらには、ウィーン・ミュージアムの至宝が一堂に会するのも大きな見どころ。ヨーロッパ有数の博物館として知られ、100万点におよぶ所蔵品でウィーンの歴史や文化を今に伝えている。同館の改修工事に伴い、主要作品をまとめて公開する同展が実現する。出展作品は、個人所蔵の作品をあわせて東京展で約400点、大阪展は約330点。歴史ある同館が誇る貴重なウィーン世紀末のコレクションをオーストリア国外で目の当たりにできる、またとない機会となる。

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