クラシコの地で“次”を見せたNYアートのグラフィティブランド・ハキュラ【ピッティ・ウオモ95】
FASHION HEADLINE / 2019年1月12日 12時45分
ニューヨーク発のハイストリートブランドのハキュラ(HACULLA)が、ピッティ・ウオモ(PITTI UOMO)95の3日目、1月10日にランウェイ・ショーを行った。会場となったドガーナ(DOGANA)にはストリート・グラフィティアーティストのハリフ・グズマン(Harif Guzman)の壁一面のペインティング、今回のために制作された巨大オブジェが並んだ。
中国系アメリカ人の起業家兼現代アーティストとして知られるジョン・クーン(JOHN KOON)がクリエイティブディレクターを務め、ラルフローレン、ヴォルコム、バートンなどファッションブランドとのコラボレーションでも知られるグズマンの作品をアパレル展開している同ブランドは、日本でも一部のセレクトショップなどで扱われ、すでにファンのあいだでは話題となっている。今回のインスタレーションは、グズマンのペイントが施された白衣を着たモデルがゾンビウォークでオープニングに登場し、中央を覆った黒幕の前に並んだ後、幕を引き下ろすと中央にオブジェが現れ、2019-20年秋冬コレクションがスタートするという構成。
グズマンのオブジェの間をゴシックメイクの男女モデルが爆音のなか、キャットウォークする光景は圧巻。公式イベントながら事前に詳細がアナウンスされておらず、半ばゲリラ的に行われたショーはこれまでピッティ・ウオモのゲストイベントとして、アンダーカバー、オフ-ホワイト c/o ヴァージル アブロー™、タカヒロミヤシタザソロイスト.など、メンズデザイナーの新しい流れを体感してきた現地のプレスにとってはかなり過激。
フーディー、パーカー、ネルシャツ、カモフラ、ライダースといったストリートのアイコンアイテムをパンクなテイストでグズマンのアイコニックなキャラクターやワードを、刺繍やアップリケでミックスされたアイテムがグランジ、ゴシック風に重ねられる。彼らの過剰な攻撃性でストリートの“次”を見せた方法論が、クラシコの伝統の地にどう伝わったか、その反応が楽しみだ。
Text: Tatsuya Noda
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