1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. ライフ
  4. ファッション

四川オペラの「変面」から着想。匠の技による精緻を極めたルイ・ヴィトンのウォッチメイキング

FASHION HEADLINE / 2023年3月24日 19時0分

ダイアルの美しさと、このミニチュアシアターの躍動感あるリズムは、見る者を魅了します。

©Regis Goley

卓越したクラフツマンシップ

ルイ・ヴィトンでは、この「タンブール オペラ オートマタ」を21世紀に根付かせるため、キャンバスのパターンやモノグラム・フラワーをダイアルにエナメル加工で施すなど、中国の伝統的なシンボルとメゾンを象徴するデザインエレメントの融合を図りました。古代中国の皇帝に纏わる神話上の生き物であるインペリアルドラゴン(皇龍)は、力強さ、権力、そして高貴さを表し、至高の存在として君臨する存在です。

そのすぐ傍に配された扇は、知恵と権威の証です。雲は幸運の象徴であり、ひょうたんは悪霊から人々を守ると信じられています。さらに、時刻表示においては、アジアで不吉な数とされている「4」に代えて4つの花弁を持つモノグラム・フラワーをあしらうことで、究極に洗練されたデザインを実現しました。ホワイトゴールドの細い金線で区切った白、赤、黒のクロワゾネエナメルで仕上げられたこの面は、エナメル細工の名匠アニタ・ポルシェの手による完璧な仕上がりに。扇には、金属の表面を削ってできた窪みに顔料を流し込んで焼成するシャンルベエナメル技法により、驚くべき深みが生れています。ダイアルとリューズのエナメル加工は、完成までに実に7日間を要しました。

©Piotr Stoklosa
貴金属に刻まれたディテールは、著名なスイス人彫金師ディック・スティーンマンが約2週間かけて完成させたもの。これにより、「タンブール オペラ オートマタ」に比類なきレベルのレリーフ効果が生れています。ピンクゴールドのドラゴンは、細かいディテール──ルビーの鋭い目、エングレービングとサンドブラストによる鱗などにいたるまで、その特徴が表情豊かに表現されています。それゆえに、変面師の面からドラゴンが文字通り飛び出し、口を開けて時刻を表示しているように見えるのです。ドラゴンの頭を模したオートマタのプッシュボタン、巻き上げリューズ、シャンルベエナメルの扇、いずれの装飾も、すべて手作業で作られています。

最後に、洗練と技術を極限まで高めるために、ルイ・ヴィトンは、ムーブメントの裏側に変面の形状を再現し、ショットブラスト仕上げと完璧なミラーポリッシュを対比させ、わずかな欠点もなく仕上げました。ルイ・ヴィトンは、「タンブール オペラ オートマタ」を通して、オートマティックウォッチの技術的複雑性を、大胆で力強く、現代的な美学で体現しています。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

複数ページをまたぐ記事です

記事の最終ページでミッション達成してください