ローマン・ゴティエの「ロジカル・ワン」、グランフーエナメル文字盤の色の選択が可能に。
FASHION HEADLINE / 2020年5月28日 16時30分
スイス本国におけるローマン・ゴティエの自社エナメル工房完成に伴い、ブランドを代表するモデル「ロジカル・ワン」のグランフーエナメル文字盤の色をお選びいただけるようになりました。これまでホワイト、ブラックの2色のみの展開でしたが、今回新たにグリーン、ブルー、レッド、バーガンディの4色が選択肢として加わります。上記4色の新色をお選びいただいた場合も、既存のホワイト、ブラックの文字盤のモデルと同価格です。対象はグレード5ナチュラルチタンケース、グレード5 ADLCチタンケース、18Kホワイトゴールドケースの通常モデルとなります。中世の西洋貴族文化における「顧客と時計師」のような関係を目指してきたブランドであるローマン・ゴティエにおいて、今回の文字盤色の追加は顧客のオーダーに応えるための取り組みの一環となります。
ロジカル・ワン グレード5ナチュラルチタンケース
ローマン・ゴティエは創立以来、手作業による「ムーブメントの仕上げの美しさ」で、時計愛好家から高い評価を得てまいりましたが、ブランドの転換点となったのが、この「ロジカル・ワン」です。「ロジカル・ワン」はムーブメントの仕上げの美しさだけでなく、懐中時計に使われていた古典的なフュゼチェーンを再解釈した革新的な機構を持ち、2013年に時計界のオスカー賞とも称される「ジュネーブ・ウオッチメイキング・グランプリ(GPHG)」のメンズコンプリケーション部門のグランプリに輝きました。「ロジカル・ワン」はすべてのパーツが妥協なく作られていますが、今回、文字盤に新しい選択肢が加わったグランフーエナメル文字盤も例外ではありません。
ロジカル・ワン グレード5ナチュラルチタンケース
伝統的な手作業により高温焼成されるエナメルは、吸い込まれるほど美しい色をしています。この文字盤の色の奥深さや輝きは、時計愛好家の方にぜひ店頭で実物をご覧いただきたいです。また、見えないところではありますが、異なる素材の熱運動の違いによるクラック(ひび割れ)を防ぐために、18Kゴールドの文字盤地板の両面にエナメルが施されています。
■「ロジカル・ワン」の革新的な機構
「ロジカル・ワン」の機構の特徴として、フュゼチェーン機構、プッシュボタン式巻上げ機構、サファイアのインサートが組み込まれた香箱、ムーブメントの仕上げが挙げられます。ローマン・ゴティエは次のように述べます。「技術者出身の私にとって、動力が変動する状態で精密機器を作動させるのは奇妙に思われました。そのため、動力を一定に保つほうが良いという前提で開発を始めたのです。」
画期的なフュゼチェーン機構
フュゼ(フランス語で「円錐形」の意味)は、香箱に取り付けられたコードまたはチェーンで巻き上げられる円錐形の滑車です。この機構は、主ぜんまいから供給されるトルクを一定にする働きがあります。(主ぜんまいが巻き上がられた状態と、ほどけそうな状態では、供給されるトルクが変化するため。)
懐中時計の時代に使われていた、フュゼチェーン
懐中時計の時代にもよく使われた機構ですが、伝統的なフュゼチェーンには、以下の2つの問題があります。
1. フュゼに複数回チェーンを巻きつけるため、個々のリンクを小さくする必要があり、一つ一つのリンクが脆い。
2. チェーンは、フュゼと香箱の間を、角度を伴って動力を伝達することが多いが、これでは効率が悪く、負荷が加わる。
スネイルカム
そこで、ローマン・ゴティエはこれらの問題の解決策として、フュゼの代わりにスネイルカムを使用。ローマン・ゴティエはフュゼの代わりに、低速で回転するスネイルカムを時/分ダイヤルの左側(10時位置)に配置することによって、これらの問題を解決しました。スネイルカムと香箱が同じレベルに配されるため、動力が常に直線状に伝達されます。また必要となるのが、一列の短いチェーンのみなので、個々のリンクがより大きく、頑丈です。そしてルビーのチェーンリンクを採用し、金属に接する部分の摩擦を低減しました。
ルビーのチェーンリンク
人間工学に基づくプッシュボタンによる巻上げ
ケースの左側にあるプッシュボタンを使ったローマン・ゴティエの革新的なプッシュボタン式巻上げ機構は、巻上げを楽しい作業へと変えました。プッシュボタンは人間工学に基づくデザインであると同時に、巻き上げの力を効率よく伝えます。一般的に時計のリューズは比較的壊れやすい細い軸を持ち、リューズと香箱の間で動力を90°の角度で伝えなければなりませんでした。「ロジカル・ワン」を巻上げるためのプッシュボタンは、動力を同じ平面上で香箱に伝えます。
摩擦を低減すべく、サファイアのインサートが組み込まれた香箱
従来の真ちゅう製の香箱で主ゼンマイが巻き戻る際には、潤滑油をさしたばかりでも、ゼンマイの金属によって香箱の金属が擦られます。時間とともにオイルが凝結すると、摩擦が大きくなり、香箱とゼンマイがくっつくようになって、本来のスムーズな回転ができなくなります。
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