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クラシックの再考をテーマに「シャツ」を現代的な解釈でアップデート!【パリスナップ】

FASHION HEADLINE / 2023年10月24日 11時0分

9月25日から10月3日にかけて、2024年春夏シーズンのパリ・ファッション・ウィークが開催された。ディテールに焦点を当てて、控えめで静かにリュクスなスタイルを作る“クワイエット・ラグジュアリー”のトレンドが継続されるランウェイと呼応するように、ショーに来場したゲストの装いもよりリアルでミニマルへと傾倒しつつある。

多くのデザイナーが現在取り組んでいるのは、既存のアイテムをいかに新しく見せるか。クラシックを再考し、洋服の本質を抜本的に再定義するような試みだ。その象徴ともいえるのが、メンズウエアとしての起源を持ち、現在では男女問わず日常着として親しまれている“Yシャツ”。きちんと感がありつつ、スタイリング次第でカジュアルからフォーマルまで幅広いシチュエーションに適応する凡庸性の高いアイテムは、抜け感を作るのがポイント。


1. エフォートレスなシャツスタイル


「ディオール」のショーに来場した、女優の新木優子さんはブラックのシャツをチョイス。シワ加工によるノンシャランな雰囲気に加え、前ボタンを開けてアンダーウエアを覗かせることで見事にシャツを着崩した。パリの地図が描かれたミドル丈スカートとメリージェーンのシューズで、「ディオール」らしいエレガントな女性を体現する。


2. 色で作る甘辛ミックス


インフルエンサーで実業家のアイリン・キムは、新木さんと色違いの白のクリーンなシャツで来場した。スカートのぼやけたフラワープリントとコートのチェック柄の色を、バッグやブラトップ、ソックスとシューズの黒で締める。トレンドの赤色を取り入れつつ、甘くなりすぎないスタイリングに。


3. ストリートを織り交ぜる


安全ピンで装飾したシャツに、シルバーのスカートとパンプスで、クラシックなシャツのイメージを軽やかに崩し、エッジの利いた現代的なスタイリングに。まるで男性のワードローブから拝借したような、オーバーサイズのシルエットにはストリートの要素も感じられる。ピンを重ね付けしたヘアスタイリングもファッションと上手にマッチ。


4. 女性が纏うメンズウエア


シンガポールを拠点にするインフルエンサーのヨーヨー・カオは、シャツにネクタイ、テーラードジャケットを合わせたメンズウエアで参戦。セットアップのボトムスは超ミニのショーツで、華奢な部分である脚を大胆に露出することで女性らしさを醸し出す。


番外編

シャツの襟を抜いてゆるく着用したり、シャツドレスにパンツを合わせてレイヤードを楽しんだりと、個性を表現するアイテムとして、各会場でシャツのさまざまな着こなしが目を引いた。




Text by ELIE INOUE
Photo by Yusuke Kinaka

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