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手作業で美しく仕上げられた文字盤と針。スイス時計ブランド「ヴティライネン」

FASHION HEADLINE / 2020年11月18日 15時0分

ケース


自社のケースメーカー、ヴティライネン&カッティンを所有。ロウ付けされたティアドロップラグと、手作業により肉厚でやわらかなケース曲面が、文字盤を引き立てます。ティアドロップラグは1940年代~1960年代のスイス時計に多く見られたものであり、美観だけでなくメンテナンスのしやすさも特徴。ロウ付けされたティアドロップラグはカリ・ヴティライネンによると強度の面からも優れているとのことです。

自社製ムーヴメント


自社で開発から設計まで行われる自社製ムーヴメントは、毎時18,000振動のロービートでゆっくり動く大型のテンプとオリジナルの調速機構、手作業で面取りされたパーツが特徴。ブリッジ(受け)の表面にはコート・ド・ジュネーブ装飾もしくはフロステッド仕上げが施され、角は手作業により面取りが施されています。歯車やネジの一本にまで抜かりのない伝統的な手仕上げがなされています。


代表モデル「ヴァントゥイット」をはじめ多くのモデルに採用されているのが、大型のテンワと2枚のガンギ車が特徴のダイレクトインパルス脱進機。アンクルを使用した従来のスイスレバー脱進機に比べ、接触面が少なく摩擦が少ないため、エネルギー効率が良く、パワーリザーブを伸ばすことができます。精密な調整を求められますが、実用的な脱進機です。ヴティライネンのダイレクトインパルス脱進機はアブラアン・ルイ・ブレゲのナチュラル脱進機を発展させたものであり、その大きな違いは、磨きなど仕上げの有無・パレットやガンギ車の形状・拘束角(振り角に影響)にあります。

ヒゲゼンマイは高精度実現のために複雑な形状をしています。通常の平ひげのヒゲゼンマイにおいては、テンワ重量の不均衡による天真のずれや、姿勢差による重心位置の移動が、精度に影響を及ぼします。その解決策としてヒゲゼンマイの外周や内端を調整することが有効です。例えば、外周の調整として巻き上げヒゲ(ブレゲひげ)が有名であり、内端においてはグロスマンカーブがあります。巻き上げヒゲを採用する時計会社は多いのですが、「ヴティライネン」は外周のブレゲヒゲ、内端のグロスマンカーブの両方を採用し、自社で加工しています(それぞれフィリップ外端カーブ、グロスマンタイプヒゲと表記)。高度な職人技が、高精度を実現しているのです。

■タカシマヤ ウオッチメゾン 東京・日本橋展示中のモデル
Vingt-8 28SC センターセコンド(2020年新モデル、GPHG2020メンズ・ウオッチ部門グランプリ受賞)


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