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【INTERVIEW】「スカルを出したのは雑誌スマートの通販が最初」---- マスターマインド・ジャパン本間正章vol.2/4

FASHION HEADLINE / 2013年3月11日 14時0分

―そのスカルを、アイコンとして本格的に使い始めたのは?

パリ進出後3シーズン目くらいから。スカルはずっと好きで使いたかったんだけど、最初のうちはまだ固まっていなかった。ヨウジヤマモト、アンダーカバー、ナンバーナインなど、トップブランドといわれるところが過去に打ち出してきたスカルよりも自分の中で一番格好いいと思えるスカルを作らなければ、使う意味も使う資格もないと思っていた。そこから、多分1,000枚近くは描いたと思う。僕はPCを持っていないので、完全に手描きのアナログで。面白いことに、たった線一本の違いで、怒ってる顔になったり、美男子になったり。パリに出て4シーズン目には、もう今のカタチの原型が完成していた。自画自賛になっちゃうけど、「すっごいハンサム、このスカル!」と(笑)。それくらい自分でも気持ちを込めて作ったトレードマークだから、1、2シーズンで使わなくなるのも残念だな、と思うようになり、アイコンにした。徹底した高級素材のみを使ったカジュアルな服というだけでも、当時のパリでは、新しい方向性だと評判になったけれど、更にスカルというアイコンが乗ったことで、より印象が強くなった。ただその当時は、スカルに対してはかなり賛否両論があったのも事実。ヨーロッパだけに、宗教上の問題も根強くて。パリでテレビの取材が来たことがあって、ブースの前まで来てスカルに驚いて、このブランドは絶対放送できないと言われたり。その1年後くらいにはH&Mがスカルを使って、一般的になったけど(笑)。

――スカルを刺繍した総シルクのスカジャンは、スカジャンの常識を覆した伝説的な逸品ですよね。

スカジャンは、横須賀にあるスカジャンを売っている老舗に飛び込んで、「オリジナルのスカジャンを作りたい」というところから始まった。最初はスカルではなく、虎、龍、鷹をモチーフにしたもの。マックスフィールドでの展開が決まって2シーズン目を迎え、今回は何をやろうかなと考えた時に「夏だからカシミアは使えないし、シルクでスカジャンかな」というシンプルな発想で。それをスカルモチーフでいこう、と。シルクに手振り刺繍という無謀なアイデアを、試行錯誤を重ねて形にしてもらった。高額な商品だし、生産は5枚くらい。でも、雑誌に掲載された後、反響がすごかった。僕の記憶では20万円くらいだったと思うのですが、「スカジャンに20万って何!?」と(笑)。

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