【中継】博多ストーカー殺人で懲役20年の判決「3分間は待ち伏せと言えるか疑問」恋愛・恨みの感情からのつきまといはストーカー行為と認定 福岡地裁
FBS福岡放送ニュース / 2024年6月28日 16時0分
福岡地方裁判所で、つい先ほど博多ストーカー殺人事件の判決が言い渡されました。中継です。東さん。
■東まどか記者
はい。福岡地裁では午後3時から寺内被告の判決公判が開かれ、裁判長は寺内被告に対し、懲役20年の判決を言い渡しました。
寺内被告は、証言台の前に立ってまっすぐ裁判長の方を見て判決を聞いていました。
「ストーカー」が成り立つかが争点だった
判決によりますと、寺内被告は2023年1月、JR博多駅近くで元 交際相手の川野美樹さん(当時38歳)に偶然会って、つきまとい包丁で少なくとも17回刺して殺害しました。
17日から始まった裁判員裁判で、寺内被告は川野さんを殺害したことを認める一方、待ち伏せをしたことについては一貫して否認していて、ストーカー規制法違反が認められるかが争点となっていました。
量刑は4つの罪で
先ほど、福岡地裁の冨田敦史裁判長は「約3分間と比較的短い時間の立ち止まりで、待ち伏せと言えるかは疑問が残る」として寺内被告が川野さんを待ち伏せしたことは否定した一方、恋愛感情やそれに基づく恨みの感情からつきまとったことはストーカー行為にあたるとしてストーカー規制法違反は成立するとしました。
検察は懲役30年を求刑していましたが、裁判長は殺人と傷害、銃刀法違反、ストーカー規制法違反の罪で寺内被告に懲役20年の判決を言い渡しました。
動機について
■松井礼明アナウンサー
「裁判長は寺内被告が川野さんを殺害した動機についてはどのように判断しましたか。」
はい。判決では、ストーカー行為を警察に相談されたことを逆恨みし、偶然会った川野さんに謝罪を求めたものの、思うような対応をしてもらえず110番通報されそうになり激高したとしました。
「待ち伏せ」を強く否定
■松井アナウンサー
「先週から行われていた寺内被告の裁判を傍聴してどう感じましたか。」
寺内被告は常にくぐもった声で、ぼんやりした受け答えも多く、写真や映像の印象とはずいぶん違いました。ただ、その中でも「待ち伏せ」については必ず否定していて、被告にとってはストーカーとされることが非常に許せないことなのだと感じました。
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