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【カメリポ】九州北部豪雨7年「待ちました」ようやく戻った田んぼの風景 ふるさとの景色は変わっても変わらない思い 福岡

FBS福岡放送ニュース / 2024年7月8日 7時29分

念願の米作りを再開

福岡県朝倉市では7年前の豪雨で800ヘクタールを超える農地が被災しました。農地の区画整理が進む一方で、地域を離れる人もいる中、農業の再開を諦めず前に進む男性がいます。

福岡・朝倉市

■小川信博さん(71)

「先祖代々の田んぼ。」

福岡県朝倉市杷木松末(はきますえ)に住む小川信博さん。2023年に雨の中で眺めていたのは「あの日」から米作りが出来なくなった田んぼでした。

2017年に起きた九州北部豪雨。農業が盛んだった杷木松末で、一面に広がっていた田畑は土砂や流木に覆われました。代々続く小川さんの田んぼも壊滅的な被害を受けました。

小川さん(2023年6月)

その後、米作りはずっと、できないままとなっていました。

■小川さん

「水が来ていない水路は、これですよ。」

土砂の詰まりや、復旧工事による地形の変化で田植えに必要な水も流れ込まなくなっていました。

■小川さん

「(米を)作ろうとしても今、自分の田んぼに水が来ていないので作られない。みんなやられてしまった。」

あれから7年

米作りの希望が絶たれた九州北部豪雨から、5日で7年となりました。代々続く田んぼには、今年も水は来ていません。

前日、小川さんは別の場所に案内してくれました。

■小川さん

「災害後、初めて、松末地区で僕が一番先に田植えをした場所です。」

新たな農地で誰よりも早く米づくりを再開
緑の苗が並ぶ

広がっていたのは、豊かな水をたたえた田んぼでした。鮮やかな緑色の稲が整然と並んでいました。区画整理で割り当てられた新たな農地で、小川さんは誰よりも早く米作りを始めたのです。

■小川さん

「水は来ていません。水路はありますが。水中ポンプと発電機で、水を上げました。」

まだ水路が整備されていない中、自前の道具で川から水をくみ上げてまで米作りをしたかった小川さん。

■小川さん

「大変は大変ですが。」

目の前には、ずっと待ち望んでいた光景がありました。

「復興米」

■小川さん

「どうにか田植えまでこぎつけた。復興米。復興するためのお米。待ちました。」

九州北部豪雨以降、ふるさとの景色が変わり続けたこの7年。変わることのなかった小川さんの思いが詰まった「復興米」は、この秋、収穫を迎えます。

※FBS福岡放送めんたいワイド2024年7月5日午後5時すぎ放送

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