28日から寒さが厳しくなる見込み 急な温度変化による「ヒートショック」に注意 入浴時などは対策を 福岡

FBS福岡放送

寒さが続く中、注意が必要なのが、入浴時など急な温度変化によって起こる「ヒートショック」です。企業や自治体も、対策を呼びかけています。

福岡・春日市

福岡に本社を置くホームメーカー「悠悠ホーム」のショールームです。案内してもらったのは、急激な温度差で引き起こされるヒートショックの危険性を体感できる施設です。

■元木寛人アナウンサー

「うわ、ものすごく寒いですね、ここ。」

■悠悠ホーム・川島阿由美さん

「寒いでしょ。」

■元木アナウンサー

「どういうところですか、ここは。」

■悠悠ホーム・川島阿由美さん

「気温を0度に設定した大型冷蔵庫の中です。」

住宅を再現

大型冷蔵庫の中に、一般的な住宅と、冷気が入りづらいよう全体が断熱材で覆われた住宅を再現。リビングの暖房の温度は、いずれも25度に設定します。

■元木アナウンサー

「暖房が効いていて非常に暖かいですね。」

ただ、脱衣室へ移動すると。

■元木アナウンサー

「うわっ、こちらはやはり寒いですね。暖房がないこともあって、リビングと比べてもかなり足先から“寒いな”という感じがします。」

一方、全体が断熱材で覆われた住宅の脱衣室に入ると。

■元木アナウンサー

「ほとんど部屋の温度がリビングと変わらないですね。先ほどの脱衣室と比べても全然体感が違って、ものすごく暖かいです。」

サーモグラフィーで比べると、一般的な住宅はお腹周りや足元が冷たくなっていますが、全体が断熱材で覆われた住宅は、体全体が温かい状態で保たれているのが分かります。

大切なことは

担当者は、ヒートショック対策として“部屋の温度差を広げないこと”が大切だと話します。

■川島さん

「脱衣所を暖めたり、足元が冷たくなるのでマットを敷いたり、スリッパを履いたりしてもらうのが効果的だと思います。」

入浴時は注意

冬場にヒートショックを起こさないように特に気をつけたいのが、思わず温かい湯船に浸かりたくなる入浴時です。

高齢者による浴室での事故が多いとして久留米市は、予防と対策に力を入れています。久留米市が独自に呼びかけている対策では、お湯の温度は41度以下、冬場は浴室・脱衣所を暖めるなど、守ってほしい8つの対策の頭文字をとって「おふろはたのしい」を合い言葉にしています。市内の医療機関や薬局などにポスターを配布し、注意を呼びかけています。

■久留米市 安全安心推進課・豊福良輔さん

「これは不慮の事故というか、防ぐことのできる事故ではないかと思っていますので、ちょっとした心がけとか、予防の気持ちで件数は減らせるのではないかと考えています。」

対策グッズ

福岡市早良区の家電量販店です。この冬はヒートショック対策のグッズを買い求める人が増えているといいます。一番人気というのが、コンパクトで形が特徴的なセラミックヒーターです。

■ヤマダデンキ 家電製品アドバイザー・牟田口政文さん

「部屋の角に置ける三角形の形をしています。もう1つのポイントは、お風呂に入る時にスイッチを入れ忘れても人感センサーが反応して暖めてくれる。」

脱衣室に気軽に設置できるセラミックヒーターは、安い物だと2000円台から販売されています。

■買い物客

「置いていたヒーターが壊れたので、買い替えようかなと思って。また今から寒くなるといわれたので。」

28日から寒さが厳しくなる見込みで、ヒートショックへの対策が重要です。

「おふろはたのしい」

久留米市が作成した、ヒートショックを防ぐポイントです。寒い日が続く冬場に意識したい「入浴時のあいことば」です。

【お】お湯の温度は41℃以下。

【ふ】冬場は浴室・脱衣所を暖めて。

【ろ】60歳過ぎたら要注意。

【は】入る前にはひと言かけて入った後には水分補給。

【た】立ち上がるときはゆっくりと。

【の】のぼせる前に上がりましょう。

【し】食後・薬服用後は時間を空けて。

【い】飲酒後の入浴は避けて。

また寒くなりますので、注意しましょう。

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